ダイジェット工業の3月期決算(連結)は増収減益。中国市場に向け販路拡大実践へ インターモールドは訴求力高める必要性実感

ダイジェット工業株式会社

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積極的な質問に答えるスタッフ(左は東京支店の山中さん)

  •  ダイジェット工業の2019年3月期決算(連結)は、売上高で前年同期比1・1%増の99億9800万円、営業利益は同11・5%減で4億5200万円、経常利益が同5・8%減の5億3800万円、親会社株主に帰属する純利益では、同1・5%減の4億700万円という、増収減益の結果となった。
  •  広報担当者によれば「第3四半期までは、絶好調といっても過言ではなかったが、第4四半期入ると中国向けの落ち込みが大きく影響し減速。赤字に近い状況が現出した」と言う。
  •  前期の中国の売り上げ実績を取り出せば9・0%減、アジアエリア全体で3・4%減の21億5800万円となった。
  •  「中国は金型加工用工具、特にプレス型向けに重きを置いているが、今後、リスクをヘッジしていくためにも、航空機関連など、販路の拡大を図り、高付加価値向けの工具提案を展望していきたい」とする。
  •  輸出の他のエリアでは、北米向けが同9・0%減、欧州向けが同6・6%増の11億7800万円などとなったが「欧州エリアは標準品に絞って販売し、独での現地法人設立、日本人スタッフの派遣等を含め、戦略面で奏功していると判断している。100%近い即納率を達成し、今期も伸びが期待できると思う」と予想する。
  •  連結売上高に占める輸出の割合は前年同期に比べ1・4ポイント低下し42・9%となった。
  •  一方、国内は同3・7%増の57億1000万円。
  •  高能率肩削りカッター・ショルダーエクストリーム「EXSAP」など新製品6アイテムを投入。JIMTOFでのアピールや、直近では、ハード1ボールなどの軸モノの新製品を取り込んだウインターキャンペーンなどを展開。「キャンペーンでは、目標値を大幅に超えた。今後の数字に繋げていきたい」と士気を高める。 見え始めた 注残解消の方向性
  •  6月早々には新製品2点のリリースが決まった。7月以降にも新製品販売が計画されている。
  •  「注残解消の方向性が見え始めてきた。新製品で、一段と市場を刺激していきたい」。
  •  2020年3月期の連結業績は、売上高101億円(1・1%増)、営業利益5億円(10・4%増)、経常利益5億円(7・1%減)、親会社株主に帰属する純利益で3億5000万円(14・1%減)を予想している。