サンドビックコロマント総会、相次いで実施。ロボットや半導体など、優位性発揮できる分野で製品浸透に努める

サンドビック コロマント

サンドビック コロマント

高屋プレジデント

  • サンドビックのコロマント会総会が東部、中部、西部と相次いで開催され、本紙では中部の状況を紙面化した。

 

 

  •  総会の冒頭、挨拶に立った白柳会長(大成社長)は「昨年、2017年は、工作機械は好調に推移した。機械が売れれば、工具も売れる、サンドビック製品も売れる」という図式を提示するなか「2018年もいい年になると思う。(当社の)地元、スズキ(軽)が6・8%の生産増、関連する部品についても生産が増えてきているなど、明るい材料がすでにある。サンドビック製品の拡販のチャンス」と意欲満々のスピーチ。
  •  コロマントを代表して高屋プレジデントは「日本のコロマントは、2009年を100として、前期は168。対前年比という括りでは2桁に近い伸び。マーケットに乗り遅れることなく、進められた」としながら、プラス要因については「流通の伸び、インサート、ソリッドの伸び、注力15品目の伸び」を挙げ、マイナス要因については「PIP(生産性向上プログラム)導入の遅れ、新製品コロターンプライム販売の苦戦」に言及。
  •  2018年については「(新たな)有力市場セグメントとして、ロボットや半導体産業に優位性を発揮できる18品目で構成する新製品、注力製品の浸透を目指しつつ、客先の問題解決力、生産性向上への取り組みを強化していきたい」と語った。
  •  新製品の流れでは、旋削工具の新製品「コロターンプライム」への新ブレーカ、内径加工用ヘッドなどの追加をはじめ、新たな端面溝入れ用旋削工具「コロカットQF」などが要チェックだろうか。
  •  昨年9月にサンドビックKKの社長に就任、中国、韓国を除くアジア太平洋地域の責任者でもあるマイケル・エネベリ社長は「工具ともかかわりの深いマシニングソリューションで昨年は成果を上げることができた。受注については15%アップで、グループとしての収益率も15%近い伸びを示した」と日本を含むエリアを概括した。
  •  優秀な成果、著しい伸びを納めた特約店への表彰の後、今回、成功事例発表会では松原機工・名岐営業所の水谷さんが「フライス用防振アダプタの納入例」で登壇。
  •  「航空機部品加工ユーザーへの防振工具(サイレントツール)の提案のご紹介。部品形状は薄く、工具のビビリは製品への悪影響もあり、加工条件が上げられないという課題を抱えていた。まずは、サンドビック制作のユーチューブを見せつつ、購買意欲を高めてもらいテスト加工を実施した」。
  •  テストでは、コロミル390と防振アダプタの組み合わせ。刃数7枚、切削速度は40mm/min、テーブル送りでは178mm/min等の条件で実施した。
  •  「結果は効率でおよそ3倍。刃数や切込みを上げてもビビらなかった。加工面も良好でRa1・6ミクロンという成果。とにかく防振だけに『ビビらずに』薦めてください」と訴えた。

 

中部日本コロマント会総会

中部日本コロマント会総会

 

白柳会長

白柳会長

 

表彰を受ける優秀特約店

表彰を受ける優秀特約店