ダイジェット工業2021年3月期決算 上半期の国内の落ち込みが大きく影響「利益面は軒並み赤字に」 海外は第4四半期でコロナ前の水準に回復

ダイジェット工業株式会社

  •  ダイジェット工業の2021年3月期決算(連結)は、コロナ感染拡大により、自動車や航空機といった主要産業からの受注が大幅に減少し、売上高で前年同期比21・6%減の70億9200万円となったほか、営業、経常、親会社に帰属する純利益など、利益面でも軒並み赤字となった。
  •  広報担当者は「上半期の国内の落ち込みが大きく、8月を底に回復傾向を辿ったものの、累積赤字を埋めるには至らず、結果的に売り上げは、国内で前期比28・7%減の37億3800万円、海外向けが同11・9%減の33億5400万円となった」と語る。
  •  海外は早期に持ち直した中国市場が牽引する一方、欧米の回復も早く、第4四半期ではコロナ影響前までの水準にまで回復。輸出比率は5・2ポイント上昇し、47・3%といなった。
  •  製品別の売り上げでは、切削工具が前期比20・6%減の54億9700万円、耐摩工具(超硬金型)が同29・5%減の8億6800万円、超硬素材(焼肌チップ)が同28%減の6億3400万円。
  •  「売り上げに占める切削工具の割合が77・6%にまでアップしたが、これは耐摩工具の落ち込みが影響した」と言う。
  •  2021年度の営業方針では、金型業界へのアプローチのみならず「マシニングセンタの分野でも認知度アップを目指す一方で、切削工具では刃先交換式のみならず、ソリッドの分野でも市場浸透を図っていきたい」。
  •  切削工具で7割、耐摩工具で2割を稼いでいく、とも付け加えられた。

 

  •  2022年3月期の連結業績予想は、売上高92億円、営業利益3億円、経常利益3億円、親会社に帰属する利益2億4000万円とした。 新任取締役 ▽取締役三重事業所長 藤井繁光(業務役員三重事業所長)
  •  ▽取締役常勤監査等委員 井川貴夫(管理部シニアエキスパート) 新任業務役員 ▽業務役員切削技術部長 行成伸二(切削技術部長)

 

 

  •  今期は各支店で市場ニーズに沿ったオリジナルキャンペーンの企画を立てることにした。直近では肩削りカッタの新製品である「ショルダー6」にフォーカスし大阪支店で企画、進めていく方針だ。
  •  「インターモールド東京に初出展。4月のリリース以降、建機部品や半導体製造装置関連で採用実績が出始めた」と言う。
  •  ショルダー6は、両面使用可能な6コーナ仕様。大物部品加工がターゲットだ。詳細については本紙3月号8面参照あれ!