ダイジェット工業の連結決算で、海外比率が過半に。北米向け、欧州向けが二桁増。高硬度材向け面取り工具「ハード1面達」も新たにリリース

ダイジェット工業株式会社

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ハード1面達_SFSV

ダイジェット工業の2023年3月期連結決算によると、売上高は前年同期比9・1%増の88億300万円、営業利益は2億8800万円、経常利益3億1200万円、親会社の株主に帰属する当期純利益で3億6200万円となった。
 国内外の売り上げを見ると、国内は41億600万円、海外向けが46億9700万円となり、海外比率が過半となる53・4%と伸長。なかでも北米向け10億6000万円、欧州向け12億6200万円は、それぞれ2桁増を記録した。
 製品別売上高では、切削工具が71億600万円(81%)、耐摩耗工具9億9600万円(11%)、超硬素材が6億7800万円となった。
 前期はコロナ禍による活動の制限が緩和されるなか、対面による営業活動が活発化。アピールの点で切削工具分野は、新コーティング「DS1」コート、肩削り加工用工具「SIC-EVO」などの新製品や、注力するソリッドドリル「ストライクドリル」に8Dタイプ、ロールタップ下穴用などのラインナップ充実に努める一方、耐摩耗工具では、同社オリジナル材料のサーメタルが、滑り性、耐酸化性、低熱伝導率、軽量といった特性によって、従来の金型では対応できない領域で成果に繋がってきた。
 2024年3月期連結業績予想では、売上高92億円、営業利益3億5000万円、経常利益3億5000万円、親会社株主に帰属する純利益を3億円とした。

金型や部品加工で頻度の高い面取り工具の高硬度向けとして「ハード1面達」を新たにリリースした。
 高硬度材(70HRC)の面取り加工が可能な先端角90°を採用することで、V溝、穴面取り、センタリングの各加工にも対応可能なうえ、3枚刃の採用で高能率化、長寿命化を実現している。
 さらに先端部を鈍角にした2段先端角採用による刃先剛性の確保で高能率な溝加工も視野に入れる一方、強ねじれ形状によって、高硬度材はもちろん、他の被削材に対しても高能率な加工を可能にしている。

形番・サイズ:SFSV形・・・φ1~φ12(9形番)、標準価格8400円~23000円