上半期目標クリアしたセラディジットジャパン。気になるのは、APT、コバルトの値下がり

有限会社 CERATIZIT Japan

 

  •  前2月決算は過去最高の売り上げを達成し、ジャパン発足「20周年」に花を添えたが、今期の推移はどうか。馬場社長を訪ねて、この上半期の状況を中心に取材した。

 

 

  • 「3月から5月までは前年同期と比べても良かったが、以降、トーンダウンしていき、8月は受注、売り上げともに厳しかった」と端的に語る。
  •  欧州や中国の景気後退による影響があるのではないかと憶測してしまう。
  •  「少し、詳細を付け加えるなら、耐摩関連のマイナス幅が大きくなってきて、次いで超硬丸棒関連も徐々に落ち込んでいる。一方、木工・石材関連は依然、プラスで推移しているものの、上半期を全体で見ると対前年同期比若干のプラスといったところ。下期は読めない」そうだ。
  •  全体的に見ると、過去2年間が好調を極め、ある意味、できすぎた感があるとすれば、それ以前のペースに戻ってきたと言う感じ、とフランクに語る場面も。
  •  また、馬場社長は「このタイミングを逆手に取り、欧州セラ製品と中国CB製品の本質的な魅力を、多くのお客様に改めてお知らせする良い機会にしたい」と言う。
  •  中国の影響と言えば、APT、コバルトの急激な値下がりが続いており、今後、超硬の相場はどのように推移していくのか。予測の困難な懸念材料に挙げられるだろう。
  •  「EMOショーのタイミングで、欧州幹部とのミーティングが予定されているが、情報交換を通じて認識を共有していきたい。また、10月には来期予算作成のためルクセンブルグ本社でミーティングがあるので、各国市場の状況を正確に把握し、2020年の指針を決めていきたい」
  •  欧州の市場動向は厳しいようである。中国も同様で、北米も追随する。日本市場だけが、「健闘」している、との指摘もあるなか、リアルな事態を認識するためにも、情報交換は必要不可欠になろう。