来期は年商10億円の大台達成へ。耐摩部門はグループとして強化へ。

有限会社CERATIZIT Japan

有限会社CERATIZIT Japan

セラティジットJIMTOF自社ブースで記念撮影

  •  2月に決算を控えるセラティジット ジャパンの馬場雅弘社長を訪問し、今期はどのように推移し、どのような成果を残せるか、現状認識とともに取材した。

 

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  •  「今期は、前年度比で見れば、売り上げは5%アップ程度になると思う」。
  •  伸び率では目立たないが、規模で捉えれば、来期について、大台の10億円台を射程に捉えられるような水準に到達しているようだ。
  •  「私自身が素材販売を日本でスタートさせ、ルクセンブルグと関わるようになったのは1984年。セラメタルジャパンを1998年に創業させ、現在のセラティジットジャパンを通じて『個人史』的には30年を超える付き合いになる」と言う。
  •  馬場社長は「美しき小国」と謳われるルクセンブルグを通じた素材販売で、「歴史」を刻んでいる1人に数えられようか。
  •  「日本法人という括りで、セラメタル設立から辿ってみれば、19年目。いろんな方々にご支援を頂きながら、一歩、一歩、着実に輪を広げる努力をしてきたつもりだ」。 来期には新人確保、そして育成へ  創業から20周年という節目も目前であり、課題は自ずと「次代」を担うメンバーの確保、育成に移っていると見ていいだろう。
  •  「この間、いろんな手法を駆使しながらも、なかなか、形になってこなかった。育成には少なくとも5年、10年という時間軸が必要であり、猶予が十分にあるわけではない。来期中には、新人の確保を実現させたい」。
  •  昨年、開催されたJIMTOFでは、切削工具の落ち込みを口にする人が多く、馬場社長も「電気自動車の今後の普及に伴う業界の変革、その動向は気にかかる」と言う。

 

  •  今期の商材別の推移では耐摩、木工向けが伸長したが、超硬丸棒の素材は、前年同期比減少を辿った。
  •  「耐摩分野は、落ち込みがないため、セラグループとしても、強化していく方針であり、丸棒の分野は、足踏み状態から既存客からの拡大の読みも期待できるようになってきた。欧州ではより高い付加価値を提供できる製品を集約していくとともに、汎用性、コスト重視の製品については中国工場へのシフトを加速させていく」。
  •  転機を迎える年、馬場社長は自らに言い聞かせるように語った。