セラとのシナジー追求した「100周年記念ドリル」登場。リーマのフリーマックス浸透にも注力

株式会社コメートグループ

株式会社コメートグループ

杉本部長

 

  •  セラティジットグループに加わり、会計年度を2月に変更して新たなスタートを切ったコメートグループ。7カ月を過ぎ、春原社長を訪問すると「販売の主力となるU軸システムは、工作機械の需要の高さに連動して好調に推移し、受注ベースで昨年比30%アップ。スタンダードツールは横ばいで、工具の刃先の摩耗具合や適切な送りなどを制御するツールスコープは、ようやく、納入実績が積み上がってきた」と言う。
  •  今期は、2017年度比2倍の売り上げ目標を掲げた。
  •  「工具の動きでは、建機分野での寄与度が高い。特にエンジンブロックでの信頼度が上がってきている」。
  •  目前に迫ったJIMTOFでは、デジタル系のアプローチ強化としてツールスコープ、創業100周年を記念した「100周年ドリル」やリーマで好評のフリーマックス、そしてU軸システムに注力していくことになる。
  •  担当する杉本部長は「ツールスコープは、量産現場へのアピールを特に意識したい。不良が発生すると、異常を検知し、正常に戻すことで、最終チェックの負担を軽減する。サイクルタイムやコストの削減にも通じる」。
  •  いろんな機能があるが、基本的には3セットあり、主軸の信号を拾っていく中で、工具の摩耗具合を把握できるほか、プロセスの可視化、送りの自動制御などが行える。
  •  セラティジットのシナジー追求という点で見逃せないのが「100周年記念ドリル」だろう。
  •  「インサートチップはグループ会社WNTの技術力を活用し、従来のコメートにはなかった切れ刃を備える。たわみに強いボディーを採用し、加工条件を20%上げても、心配ない。寿命も30%アップした(当社比)」。
  •  昨年EMОショーに登場し、日本市場での浸透を図る3コーナー使いのリーマとして注目したいのが「フリーマックス」。
  •  「1回当たりの1・2ミリから1・9ミリという高送り加工を実現。H7の精度が確保できるうえ、セッティングはトルクレンチで締め付けるだけ」と言う。
  •  高送りを可能とするのは刃数の多さと関係するが、6枚刃(径70ミリ~径75ミリ)と8枚刃(同80ミリ~100ミリ)の2種類をラインナップする。特殊サイズにも対応できるそうだ。
  •  U軸のアピールでは、引き続き、旋削機能ニーズを刺激していくことになる。

 

主力の販売製品「U軸システム」

主力の販売製品「U軸システム」

 

納入実績が積み上がってきた「ツールスコープ」

納入実績が積み上がってきた「ツールスコープ」