独・AMBで新たな需要探るサイトウ製作所。
「久しぶりの欧州訪問」(齋藤社長)

株式会社サイトウ製作所

株式会社サイトウ製作所

齋藤社長

9月13日からの独・AMB出展を前に、サイトウ製作所の齋藤社長を訪問した。
 「4年ぶりの開催。キャンセルの話も出たが、継続して出展することの大切さを選択した。欧州は、コロナ禍となって以来、初の出張となる」。
 2年前の前回は、コロナ禍を考慮して、AMB開催そのものが中止となった。
 「この4年間、直接、伺い知ることのできなかった欧州市場に対する小径工具への新たな需要、細くて長い工具への期待をリサーチしていく機会としたい。どのような加工で貢献できるのか。出展に期待するのは何も売り上げばかりではない」。
 サイトウ製作所の輸出比率はおよそ15%を占めるそうだ。
 「その中でも欧州エリアのシェアはまだまだ低い。当然とはいえ、欧州では、日本のビジネスは通用しない。いかにユーザーに工具を届けるかも大切だが国内市場以上にどんな工具を供給するかが重要。欧州を始めた時から継続している課題だ」。
 工具需要だけではない、国による文化、慣習の違いも、商売を成立させていく、重要なカギを握る。
 「この点からも展示会出展には、多様な捉え方が必要になってくる。国内外の区別はない」。
 サイトウ製作所の今年に入ってからの売り上げ推移では「微減」(齋藤社長)とのことだが、業績に大きな変化はない。「面倒を価値に変える」「闘わずして勝つ」という、アトム哲学は、コロナ禍でも優位に働いていると言えるだろう。