タンガロイ特約店総会で木下社長で「今期はトータル50件の新製品をリリース」

株式会社タンガロイ

株式会社タンガロイ

阪本会長

タンガロイ特約店会定時総会が久しぶりに全国で相次いでリアルに開催され、木下社長、松本営業本部長ら幹部から、直接、メーカー方針が詳述された。本紙では、西部タンガロイ特約店会総会出席を通じて、主要な内容について紙面化を図ることにした。

 冒頭、西部タンガロイ会・阪本会長が挨拶に立ち「総体的に見れば、3月決算は好調な成績を収めた企業は多いかと思うが、物流、素材、工業用油など諸費用の値上がりが半端ではなく、今期は減益に転落するだろうとの声も強くなってきた。半導体をはじめとする部品不足も先が見えない」と事業を取り巻く不透明な環境に触れる一方、賛助会員のユアサ商事・碓井機電本部長は「(タンガロイさんは)製品開発では12年間、他社を圧倒しており、新規開拓でも積極的にアプローチされている。切削工具はまさに開発力が核心となり、その意味で、今後も期待している」と技術的なアドバンテージを評価する、挨拶を行った。
 メーカー行事では、優秀な成績を収めた特約店代表者への表彰の後、木下社長、松本営業本部長から、市況環境や新製品のリリース、火の弾キャンペーン等、メーカー方針が概説された。
 木下社長は「2022年、売り上げでは前年比24%の大幅アップを達成し、過去最高を記録した。産業別に見た当社の工具需要は40%強が自動車産業に紐づいている。これからも伸長を期待したい。海外で旺盛な需要を発生させているのは工作機械分野。納期が長期化するなど、設備投資が活発に推移しており、搭載工具の分野でも成長が見込めるだろう。建機分野も引き続き忙しい」と語った。

 昨年から展開されている「ADDFORCEプロモーション」キャンペーン、年間で66件という他社を圧倒する新製品リリース、ほとんど発生することなかった欠品事情・・・過去最高の売り上げに直結した大きな要因に違いないが、現在、地震などの自然災害を考慮し、BCPの観点から、いわきで新工場を建設に踏み切ったことも付記したい。
 今年の業績については「5月末の時点で、国内売り上げは対前年比4%増、海外は同12%増。新製品リリースは5月までで18件、今期は50件を超える計画で、(拡販に当たっては)YouTubeやTwitterの活用も、お願いしたい」と結んだ。
 松本営業本部長からは「国内は対前年比14%増を狙っている。電気自動車の比率が30%と見込まれ、アルミ加工の需要増が予想されるなか、当社ではアルミ加工用のカタログ、部位別ではギア加工用カタログを製作している」といった利便性への配慮ばかりか「機械搭載チーム(MTB)と連携して、(顧客に対する)立ち上げまでを支援するとともに、コスト低減サポートプログラム、ライン診断など、トータルなツーリングの提案も行っている。是非、ご活用を!」と訴えた。

新製品売り上げ拡大でキャラバンカーを一新
 また、新製品売り上げ比率拡大では、リアルの良さを追求し、キャラバンカーを一新して、全国を駆け巡る計画だ。利用しない手はないだろう。

木下社長から表彰された成績優良特約店代表(左から3番目が木下社長)
木下社長から表彰された成績優良特約店代表(左から3番目が木下社長)

7月から「火の弾プロモーション」スタート
 「7月からは火の弾プロモーションがスタートした。当社のADDFORCE製品をお得にご購入いただける機会として、9月末まで、是非、ご活用をお願いしたい」と松本本部長は締め括った。
松本営業本部長
松本営業本部長