「ダイヤ・CBN工具メーカーとしての地位をいかに確立していくか」‐中京の川瀬専務インタビュー

株式会社中京

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昨秋、名古屋で開催されたメカトロテックのイメージをJIMTОFでも踏襲。市場への深耕目指す

 

  •  金属加工、木工加工、電動工具加工という「3本柱」を生業とする中京では、半期を折り返した8月時点で売り上げが前年対比4%アップ、伸長している分野である金属加工では10%増と、2桁の伸びを示している。
  •  本紙と深く関係する金属加工向けについて川瀬専務は「流通を通じた実績が積み上がってきた。売れ筋のPCD・CALカッターだけではなく、ブレーカ付PCDインサートなどの特殊工具も市場に浸透してきているようで、特に大阪以西のエリアの反応がいい」そうだ。
  •  特に特殊工具は、大手ユーザーでの採用が目立ってきた。
  •  「当社の金属加工用工具は、基本的に自動車のパワートレーン系での採用が多い。だが、激変する自動車産業に向き合うとき、EV車など、従来とは違う部品を作る、新たなニーズへの対応が、より重要になってくる」。
  •  自動運転もキーワードになってこよう。変化は需要を内包している。
  •  「エンジンやミッションに代わる部品加工。たとえば、カメラ・レンズ関連。金属のみならず、樹脂加工も視野に入れて、サブミクロンオーダーも念頭に置いた次世代工具づくり、その具体化に向けて現在、取り組んでいるところだ」。
  •  パワートレーン系をベースとしながらも、今後の展開として、車載系の部品加工に向けた新製品の開発は不可避ということだろうか。
  •  「金属加工分野で、ダイヤ・CBNの切削工具メーカーとしての地位をどのようにして確立していくか。方向性を、より明確にしながら、日本はもとより海外でもその地位を築いていきたい」。
  •  海外拠点を設けている中国、タイを中心とする、日系ばかりかローカル企業への「次世代工具の提案」に今後、期待していきたい。
  •  さて、目前のJIMTОFでは、市場浸透しつつある標準品の深掘りをテーマに設定。
  •  一番の売れ筋である「CALカッター」はΦ40ミリ~Φ125ミリまでの規格サイズを取り揃える。コストばかりか、高精度、高寿命を追求するハイパフォーマンスがアピールポイントだ。
  •  チョコ停・切り屑・寿命での困りごとにはブレーカ付PCDインサートを勧める。切り屑を細分化し、排出をコントロール。トラブル改善への「イチオシ」製品となる。
  •  高い耐久性、バリ抑制の点でリリースされているのが、PcBNインサート・HB560‐Fシリーズ。良好な加工面が得られるのが魅力だろう。
  •  難削材の切削性を飛躍的に向上させ、流通で「先頭を切る」PCDエコ・ヘリックスは、改めて、ブースで手に取り、性能、実績について、スタッフとの意見交換を勧めたい。