東陽・羽賀会長の年頭メッセージを披露。ことしは千里を走る覚悟

株式会社 東陽

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東陽・羽賀会長

  •  1月6日から東陽のホームページに羽賀会長、羽賀社長の年頭あいさつがアップされた。1月号では仕入れメーカーに向けた羽賀会長の要旨を掲載し、2月号では、羽賀社長「リアル」インタビューを実施することにした。

 

 

  •  ことしは本当に素晴らしい年にしたいと思う。私は7回目の干支を迎え、84歳となる。寅年にあやかり、社員ともども、千里を走るつもりだ。
  •  トヨタ自動車が2030年までにEV投資4兆円、世界販売目標350万台へと大幅に引き上げる。バッテリーEV専用プラットフォームが開発され、トヨタが社運を賭け、EV分野に乗り出す。性能やマーケットを巡って、世界競争が繰り広げられるが、豊田章男社長の記者発表での並々ならぬ熱い思いが伝わり、トヨタは勝つ-従っていこうと思った。スバルと共同開発した「bz4X」の電動車を公表し、元町工場で、販売に向けた準備を進めていることを明らかにしている。
  •  主な自動車メーカーのEV投資を概観すれば、VWは26年までに6兆6千億円、メルセデス・ベンツは、同じく26年までに7兆7千億円、ステランティスは25年までに3兆8千億円、GMも25年までに4兆円、フォードも25年までに3兆4千億円・・・これにトヨタの4兆円が加わり、バッテリーとEVに2030年までに50兆円以上の投資がなされようとしている。
  •  この新たに創出される巨大な市場において、東陽は、その一角を占められるように奮闘していきたい。是非、新市場に有効な商品の提案をお願いする。
  •  日本、中国、北米、そして欧州でEV車が生産される。この4極に効率よく、相応しい商品を届けることができるのが東陽の販売・調達網だ。今年で47年目を迎えたが21億円から1000億円超え、ピーク時で1500億円の売り上げを記録した。2000億円を短期で目指したい。
  •  自動車の台数で見れば、2040年までに9000万台が生産され、半分の4500万台が新しいマーケットを形成していくことになる。東陽は、既存車への提案も怠ることはない。  EV市場では、競争相手も従来とは違ってくる。右から左の商売もあるだろうし、低コスト競争に晒される場面も出てこよう。まとまった資金をDXに投資して、生産性を向上させ、低コスト体質の会社にしていきたい。
  •  だが、コアコンピタンスとして、何が何でも、現存の自動車分野は守る。その上で、M&Aも視野に入れ、さらに伸ばしていく。2017年にアメリカのロボット・システムインテグレーターを買収し、弱かった分野が補強された。昨年は、ファナックのロボット分野の代理店にもなった。安定経営のため、自動車で培ったノウハウを活かし、医療や航空機といった分野への進出も中長期的視野では考えている。
  •  社内における情報の共有のみならず、仕入れメーカーの皆さまとも、手を携え、最大の効果を狙っていきたい。62年間、商売ひと筋。途中、色々とあったが、最後は成功を収めてきた。今年も、どうか、宜しくお願いしたい。