好調に推移する切削工具分野、下半期はロボット、搬送装置の受注強化。東陽

株式会社 東陽

株式会社 東陽

羽賀象二郎社長

 

  •  自動運転、EV車へのシフト云々が日々、取り沙汰されており、生産財マーケットでも「自動車業界の激変」と捉え、対応を見据えた動きが活発化するなか、アイシングループとの関わりの深い愛知・刈谷に拠点を置く東陽を訪問。羽賀象二郎社長に上半期を振り返ってもらいながら、需要動向を取材した。

 

 

  •  「国内需要が堅調に推移するなか、切削工具は各社とも伸長している。特にアルミ加工を手掛ける顧客が多いことから、住友電工の伸びが大きい」と言う。
  •  ただ、その一方で「機械設備関連は、納期提示そのものが難しい状況下にあり、顧客の予算化に当たって、タイミングの問題が表面化。下半期にかけては、ロボット、搬送関連での受注強化を図っていきたいとの考えがある」との、現在、表面化している工作機械の納期提示の難しさに言及した。
  •  上半期のひとつの特徴として、ユーザーの仕事の国内回帰の進展が挙げられた。
  •  「トヨタ自動車の新たな車づくりの指針であるTNGAの影響が大きい。北米から欧州にこの考え方が実践されるに及んで、日本国内で手がける、完成車までにコミットいていく仕事量が拡大しているからだ」と言う。

 

  •  直接、関わっているアイシングループについて「アイシン・エィ・ダブリュは、岐阜県・瑞浪市への工場進出が9月下旬にアナウンスされたが、同社は、凄まじい勢いで伸びている。トピックス的な事例を中国に即して、紹介させて頂くと、マニュアル車からオートマティック車への加速が強烈で、その引合いに応えられないほどATの売れ行きを見せている。中国で生産される自動車の台数はおよそ、2800万台。うちEV車はせいぜい70万台ほどで、オートマティック化は少なく見積もっても1000万台以上あるのではないか。その流れは凄まじい」。
  •  将来はともかく中国市場という、足元を見るだけでも、AT化の加速そのものが顧客のものづくりを左右している実態があるようだ。
  •  自動運転については「自動で走れる車については、『完成』している状況にある。ただ、すべての車が自動で走る訳ではない以上、乗る人のマナーと言うか、心構えの問題が指摘できるのではと思う」。
  •  また、ロボット需要に関して羽賀社長は「ロボットに入れ替えていくための時間が確保できない。ラインをストップさせるわけにはいかない状況が続いているからだ。将来を見据えて、今だからこそ、ロボットメーカー各社の得意、不得意、別言すれば持ち味を当社は勉強していく必要があると考えている」。

 

  •  2018年、2019年と連続して、トヨタ自動車は、設備投資を増やしていくと言われている。部品メーカー各社が、果たして対応可能かどうか。課題として浮上しているとの指摘もある。
  •  国内は堅調、海外事情については「欧州は悪くない。だが、ディーゼル車の不振からEV車に変わっていく際の部品がどのように見直されていくか、まだ、見えてこない。北米は継続して需要が高い。自動車販売は最高レベルを維持しており、今後、どこまでキープできるか。東南アジアは、底を打って、今後、上昇を期待しない訳にはいかない」。