落ち込んでいた丸棒素材は急激に回復。2月決算は売り上げ10億円突破確実なセラティジット・ジャパン

株式会社 CERATIZIT Japan

株式会社 CERATIZIT Japan

中央が馬場社長

  •  セラティジット・ジャパンの2月決算を直前に控えるなか、今期は、どのような「着地」となるか、馬場社長を訪問し、取材した。

 

 

  •  欧州の拠点工場は、回復基調に転じた世界中からの注文に応じきれていない。
  •  「ジャパンでも、納期8カ月からさらに長期化している。だが、おかげさまで目の前に迫った決算は、2019年実績を超える売上ペースで10億円突破が確実であり、掲げた目標以上の結果となる」。
  •  全般的に動きは良かったそうだが、落ち込んでいた丸棒素材の回復が大きかったと言う。このほか、耐摩耗部品及び木工・石工は落ち込み以上に数字が戻りプラスαとなった。
  •  「繰り返しになるが、欧州工場も色んな手を打って生産の増強に努めている。だが、世界的レベルで立ち上がってきた需要の回復で間に合わず、ジャパンとしても、注文を取りに行くのがためらわれる日々。注文を取りに行くのが営業の仕事であることは論を待たない。異常事態だ」とため息交じりに馬場社長は語った。
  •  来期となる3月以降の社内的な話題に水を向けると「合併から3年を迎える切削工具部門であるコメートの立て直し。3月1日付で新人が入社する。海外での工具販売の経験もあり、あとはコメート製品に習熟していくことに尽きる」。
  •  営業的な前進が図られるようになれば、ラップしながら技術スタッフの採用を欧州本社と意見交換しながら実施していくそうだ。
  •  「切削工具の事業部門は来期、1億円の売り上げ目標を掲げたい。今期の実績から見ても可能な数字だ」。
  •  新たな試みとして1月末には、東京ビッグサイトで開催されたEV展に初出展した。
  •  「モータコアに関連した材料の提案を意識した。ドイツでもEV関連の展示会に参加しており、期せずして足並みが揃っている。一例だが、当社にCFと言う材料がある。耐腐食性では群を抜く。モータコアの『かしめ』に最適との評価を頂いている」。
  •  コロナ禍による需要減、需要増は、誰しも見通せるものではない。
  •  「当社の欠品状況は、今年の6月、7月辺りから深刻化する。昨夏以降、顧客に迷惑はかけられないとの思いから、通常よりも多めに欧州工場に発注をかけていたとは言え、生産キャパを超える注文に応じきれないのが現状だ。来期は2桁増の計画を立てているが、モノが入ってこなければ、どうしようもない」。
  •  モノ不足が世界中を覆っている。

 

昨秋開催のメカトロテックでは、コメート製品のアピールにも努めた

昨秋開催のメカトロテックでは、コメート製品のアピールにも努めた