CGTechがインターモールド名古屋でシミュレーションソフト最前線披露。さらなる生産性と持続可能性向上へ。

株式会社CGTech

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昨秋開催されたメカトロテックブースの様子

CGTechの広報担当者とオンラインで結んで、直近の状況とインターモールド名古屋でアピールするNCシミュレーションソフトウエアの最前線「VERICUT9・2」のポイントについて取材した。


 上半期が終わろうとしているが、業績は2019年同期比レベルにまで戻ってきた。
 「リアルな客先訪問が増えてきたことで、オンラインでは難しい、細かなニュアンスが伝えられるようになってきたからだ。その一方で、代理店・販売店向けのウェビナーも継続し、たとえば、ForceのPRをどのように行えばいいか、質問や意見交換を通じて、エンドユーザーへのアプローチを模索する機会を共有している」。
 VERICUT9・2については「シミュレーションのスピードと再現性がポイント」と指摘する。
 「9・2」については「知っているけど、活用していないユーザー」を意識。インターモールド名古屋は、その意味で、ポテンシャルユーザーに直接、背中を押していく機会となるだろう。
 「自動車関連ユーザーが大きなシェアを占めている当社にとって、中部は大切なエリア。盛り返していくきっかけにしていきたい」と意欲を見せている。


 CGTechがリリースしているNCシミュレーションソフトウエアの最前線「VERICUT9・2」について、生産性と持続性の向上に照らしながら、以下の項目に沿って特長を記述してみた。

【干渉&パフォーマンスの改善】・・・深い凹面での干渉侵入、旋盤加工(特に大物部品の内径加工)やポリゴン数が多いような、非常に詳細なモデル間の干渉チェックが非常にスピーディーに行える。たとえば、タイトな切削解像度における材料除去のシミュ―レーションが最大30%の高速化を果たした。

【切削工具のサポート強化】簡単に定義できる新しい切削工具を搭載。プロファイルやCADモデルで定義されたカッターの種類を指定でき、VERICUTは、その工具の能力と制限に応じて加工エラーをチェックすることができる。

【新しい3DLiveインターフェース】3DLiveデータをインポートすることで、VERICUTのマシン構成プロセスを簡素化し、よりリアルなセットアップを瞬時に作成可能。CNCマシンのカラー、形状要素部品、ツールホルダー、切削工具を含む3Dジオメトリと、キネマティック情報、ストロークリミット、軸の最小/最大送り速度、マシンの初期位置を含むGDMLフォーマットファイルのインポートができる。

【工具レポートの強化】切削工具の詳細な情報を含むレポートを素早く作成できる。パラメトリックなカッター値、刃長、全体の高さ、突出しとゲージの距離を含む、フライスとカッターの自動寸法記入。ツールホルダーや工具アセンブリ全体をセクションして、カッターやアダプターがホルダー内に正しく収まるようにする‐など。

【最適化のためのオプション】目標とする切りくずの厚さやForce、動力、工具の変位(ベリカット9・2の新機能)といった最適化設定の制限を自由に組み合わせて、プログラムを最適化できる。
オプティパスでは、現在の切削結果からどの程度学習するかを選択できる「学習モード」を新たに搭載。またForceでスピンドルの回転数を制御できるようになっている。

【ドッキング可能な新しいグラフと工具使用ウィンドウ】改良された「グラフ」ウィンドウは「情報グラフ」と「Forceチャート」を組み合わせた包括的に設定可能な新しい「グラフ」ウィンドウ。新しい工具使用ウィンドウでは、工具とプログラムの実行期間および最適化による節約効果を簡単に確認できる。

【レポート機能の強化】マルチ工具ステーションにセットされた工具の詳細レポート、ユーザー定義のテキストフォント、ヘッダーとセルの色を含むテーブルフォーマットの強化。

【Force Turningの改善】旋削部品の隙間や障害物を通過する際の送りを遅くする新しい「旋削の断続切削の補正」設定により、旋削インサートの寿命を伸ばせる。