円筒研削盤TADをメカトロテックで初披露。すでに国内第1号機を出荷。牧野フライス精機

牧野フライス精機株式会社

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牧野フライス精機の藤田理事

 

  •  牧野フライス精機が6月にリリースした円筒素材の段研用円筒研削盤「TAD」がメカトロテックで初披露された。初めて実機を見た顧客からの反応や手応えはどうだったか。会場で藤田義邦理事(国内営業課マネージャ)を訪問し、来場者の関心等も踏まえヒアリングを試みた。

 

 

  •  「営業スタートして4カ月が過ぎたが、来場者と膝をつき合わせながら、更なる改善、改良に向けたリサーチとしても活用していきたいと考えた」と藤田理事は、TAD初出展の意義を語る。すでに国内第一号機は出荷を終えており、その後の受注では、年末年始の出荷に向け、準備に入っている。
  •  「滑り出しは好調と判断している。現時点で引き合いから受注への進展を見るとき、顧客には来年4月、5月辺りの納期を頂いている。月2台を目標に販売攻勢をかけていきたい」。
  •  見積り依頼が相当、舞い込んでいるようで、来期以降、密な打ち合わせのもと、生産体制を整えていく段階に入ろうとしている。

 

  •  「立形の段研」が製品名TADの由来。その特徴は、まず、立形という外観に表れる。
  •  「じっくりとご覧いただいた後(外観について)斬新ですね、との指摘を受ける。海外メーカー機との比較の目も感じる。円筒研削盤を手がけるのは初めてだが、来場者からは、工作機械に精通している『牧野さんだから安心』という評価もいただいており、心強い限り」。
  •  ブースでは、油を使用した加工実演が行われ、食い入るように見つめる来場者の姿が印象的だった。サンプルも展示され、加工面を手に取って確認する場面も見られた。
  •  「シンプルな機械がいいと思う。接近性、視認性へのこだわりから、目線の高さで作業を行い、オペレーターの動きは『一歩』で済ませられるコンパクトさにも配慮している」。
  •  立形を選択した、そのメリットは、他に、たわみのないワークの安定性に通じるほか、回転軸のない、直動のみの構成は、機械のバランスの良さに直結する。
  •  「来場者のなかには、TAD出展を知らなかった人もいた。牧野さんが、円筒研削盤を?という素直な反応に直接、接することができたのも、初出展ならではだと思う」。

 

  •  生産の「本丸」を担う第二工場が10月から稼働スタート。生産余力を充実させ納期対応への柔軟性に弾みをつけた。来年の4月以降、本格的な受注への対応として、TADの生産体制がどのように構築されるようになるか、注目していきたい。

 

TADの実演に見入る来場者

TADの実演に見入る来場者