オーエスジーがAブランドにネジ切り関連の新製品ラインナップ、メカトロテックでアピール

オーエスジー株式会社

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昨年JIMTOF出展の一例

 

  •  「OSG通信」という、主に株主に向けた冊子を手に取った。上半期の業績を振り返りながら、アフリカ初進出のトピックスや目前に迫っているメカトロテックなどの話題性にも触れてみた。

 

 

  •  売上高588億円、営業利益91億円、経常利益92億円、親会社に帰属する純利益が62億円というのがオーエスジーグループ上半期の業績。特筆すべきは海外売上高比率で57・5%と増加したことだろうか。
  •  「世界経済は一部に弱さが見られたが、全体として緩やかな回復基調」「国内経済は自動車、半導体、ロボットの生産・設備に支えられ一定の成長を持続」とそれぞれ国内外の経済を概括。不安要因は基本的にはない、という判断になろう。
  •  下期に入った6月以降も、順調に推移し、今期も、あと2カ月と少し、という「秒読み段階」に突入。今期、連結の業績で売上高1180億円、営業利益195億円、経常利益190億円親会社株主に帰属する純利益115億円という通期の計画達成は、来年の創業80周年に向かって、どのような「器」が用意できるかという発想に導かれる。
  •  その意味で、目前に迫った独のEMO(9月18日~23日)、日本・名古屋のメカトロテック(10月18日~21日)は、今期を「仕上げて」いく重要な展示会に位置付けられるだろう。
  •  超硬防振型エンドミル「AE‐VMS」のラジアスタイプ追加、話題ふりまく超硬ドリル「ADO」の454サイズの新たなラインナップ等、Aブランドの拡充が継続しているが、ねじ切り関連の新製品が、Aブランドに新たに仲間入りするなど、EMOやメカトロテックでのチェック項目として、早くも関心が集まっている。
  •  広報担当者によると「特に、メカトロテックは、Aブランドを構成する新製品を中心に置きながら、自動車、航空機等を意識した工具提案となる。ほかにはハイマーの焼き嵌め装置やゾラーのツールプリセッタ―についても、新製品を展示して、紹介できればと思う」と多彩な提案になることが示唆された。
  •  2020年11月期に売上高1500億円、営業利益で300億円と設定された中期目標における関心事の一つが、オーエスジーによるM&A戦略。
  •  「昨年11月にSomta Tool(Pty)Ltd(南アフリカ共和国)をグループ傘下にすることにより、世界5大陸のうち最後となるアフリカ大陸に本格的に進出することになった」とのコメントを「OSG通信」に寄せ、「地球会社」という理念をさらに具体化、豊富化した。