スーパーヘールバイトを牧野フライス製作所と共同開発。日新ダイヤモンドがメカトロテックで提案へ

株式会社日新ダイヤモンド

株式会社日新ダイヤモンド

神谷社長(琵琶湖をバックに)

  •  4月は過去最高の売り上げを記録するなど、上半期は計画以上の業績を達成し、通期での上方修正も射程に入ってきた日新ダイヤモンド。
  •  神谷社長は「2020年の1年間、風力発電や半導体関連など、軸足を変えた分野へのアプローチを模索しつつ、ターゲット企業を定めて結果を出し得たことが大きい。受注ベースでは10%以上アップした。また、購買に関して、オーエスジーに協力を仰ぎ、コストダウンを図ることができた。感謝している」との経緯を語る 昨年6月~8月で底を打ち、以降、業績好転の流れが定着してきている。
  • 「地道なトライアルではあるが、多能工化の推進が奏功している面も無視できない。生産性がアップし、残業をなくしても、短納期化が追求でき、受注増への道を切り拓いてきている」。
  •  目先のことに汲々とするのではなく、2年先、3年先を見据えた行動が何よりも大切と言うのが神谷社長の持論であり「本社工場を改装し、魅せる工場、見せる工場としての整備を進めてきた。もちろん、働く環境の向上がベースにあり、休憩時間には、スタッフがリラックスして気分転換が図れるよう、スタバックスのような空間も演出している」との取り組みも斬新に感じた。
  •  新規顧客・分野の開拓、生産性アップ、働く環境の整備・・・とくれば、ものづくりの重要な要素である新製品について「自ずと」話題は移っていった。 「牧野フライス製作所殿が取り組まれている、へール加工次世代ソリューションの一つである『スーパーヘールバイト』を弊社と共同開発し、リリースの運びとなった。従来の真空装置などのシール面加工では、エンドミルなど回転工具で切削加工した後、職人が手磨きを施しており、加工時間と技術の熟練度が必要なためネック工程であった」。
  •  スーパーへールバイトを活用すれば、コーナー部でも高速のまま、減速せずに加工ができるうえ、面粗度も高いレベルをキープでき、シール面の磨き時間の大幅短縮が可能に。総加工時間が最大80%短縮できた事例もあると言う。
  •  「日新ダイヤモンドからのプレスリリースは8月中旬の予定で、10月に開催される予定のMECTでスーパーへールバイトを展示、アピールしていく考え」のようだ。