新製品で「ギアチェンジ」図るワルタージャパン チップ交換式肩削りカッター「Xtra‐tec®XT」、高硬度志向のブレーカ付きチップ「新世代CBN材種」、切削タップ・ねじ切りカッタ—

ワルタージャパン 株式会社

ワルタージャパン 株式会社

新製品を手にする江越マーケティング担当

 

  •  新製品の市場浸透を通じて、ギアを入れ替えていきたい‐として、リリースされたワルタージャパンの新たな「武器」を紹介していきたい。
  •  まずはチップ交換式肩削りカッター「Xtra‐tec®XT」。正面フライス、肩削り、斜め沈み、ポケット、ヘリカル沈み‐の各加工に対応する。
  •  「刃数を多く取れるよう、インサートの取り付けデザインを変更し、剛性を上げつつ、送りも上げていくことで生産性向上に貢献していく。チップサイズは6ミリと15ミリの2種類を用意。BT30番でも使用可能な新しいタイプだ。これまでになかった6ミリサイズのチップ登場で、攻めきれなかった分野、たとえば半導体関連などをターゲットにしていきたい。Φ10ミリから160ミリまで対応する」。
  •  2019年に入り、流通において在庫が整い、日本含め全世界で5月から一斉に本格販売がスタートした。
  •  次に紹介したいのが「新世代のCBN材種」だ。
  •  「65HRC~70HRCという高硬度志向。CBNでブレーカ付きチップはあまりない。切粉も短く裁断され、コーティングについても、新開発された。競争に晒されない市場を意識的に開拓していきたい。特に高硬度加工において、ひとつのターゲットは歯車加工になるが‐研削加工からのリプレースを図っていきたい」。
  •  ノンコートタイプが一般的になると予想する。  そして、7月から販売開始となるのが切削タップ「SUPREME TC388/TC389」とねじ切りカッター「SUPREME TC685」。
  •  「切削タップは、切れ刃の逃げの部分の形状を変え、逆転時に切り屑が切れ刃部に食い込むリスクを完全に除去、寿命向上を図っていくほか、水溶性クーラントで高硬度加工ができるようになっている。一方のねじ切りカッターは、下穴とねじを一発加工できるうえ、面取り加工も可能。シェアアップを狙い、他社との競合で、打ち勝っていく」。
  •  ワルターグループでは、2年間で3回の新製品リリースのタイミング設定されている。攻勢に出る契機であり、ジャパンの今後の展開で、どのように活かされていくか、この点にも注目していきたい。