オーエスジータイはタイ前年比二桁増。南アジア全体で2020年までに売り上げ100億円目指す

オーエスジー株式会社

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タイメタレックスでアテンド中のスタッフとともに(中央右が米田上席執行役員、左が神野タイ社長)

 

  • タイメタレックス出展の山善ブースに、オーエスジータイの神野社長、南アジアを統括する米田上席執行役員を訪ね、近況を取材した。

 

 

  •  タイ市場は、直近の5年間は微増で推移していたが、神野幸一社長によると「2018年は、対前年比で2桁増と目に見えて伸長した。自動車の生産台数が2回にわたって上方修正され、210万台の見込みとなる、その影響が大きい」と語る。
  •  2012年政府により導入されたファーストカー減税(減税を受けた場合、5年間買い替え不可)の縛りが解けた事に加え、カーメーカー自体による新車プロモーションが購買意欲を刺激し、国内販売も久々に100万台の大台に乗る。  「OSG Thaiの課題としては、今まで以上に日系企業を継続フォローするとともに、ローカル企業への浸透、その伸び率をいかに上げていくか。有効なひとつの手立てとしては、ローカル商社におけるネットワーク網の構築。その中でニーズを吸い上げ、ローカル企業に見合う商品群の選定、投入といった差別化を追求していきたい。また、タイでは、転造工具の製作を通じた成長を描いていくこともポイントと捉えている」。
  •  現時点でタイ市場では、EV化の波は大きくないものの「その前兆とも言えるHV・PHVのBoi申請「タイ国投資委員会の略で一定期間の関税・法人税の軽減」がカーメーカーによって、すでに行われている」。
  •  神野社長は2019年、売り上げ目標として8億バーツ(27億円)を掲げた。

 

 

  •  「現在の需要地はタイ、将来はインド、そしてベトナム、インドネシアの各市場が有力とみる」と語るのは、南アジア・中近東を統括する米田能崇上席執行役員だ。
  •  因みに所管の南アジアに含まれるのはタイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、シンガポール、フィリピン、インド、パキスタンとなる。
  •  「南アジア全体の3分の1以上の売り上げをタイで占める。だが、勢いから見ればインドから目が離せない。現在、タイに次ぐ売り上げ規模だが、30%の伸び率。半端ではない。2輪・4輪が好調に推移しているためだが、インドは他のエリアにはない重電、航空機市場も形成されていて、ポテンシャルはさらに高まる」そうだ。
  •  インドネシア、ベトナムに共通するのは、地産地消型の市場という点だろうか。
  •  「ベトナムの伸び率は30%弱。2輪と弱電の市場が形成されており、インドネシアは同様に14%で2輪市場に依拠している」。
  •  米田上席執行役員の、南アジア全体の売り上げ目標は「2020年までに100億円規模にまで引き上げていくこと。各国の伸び率を勘案すれば、できない数字ではないと思う」。