和井田製作所が欧州ユーザーへの販売促進へ、ハース社スタッフのトレーニング本格化へ
浦上欧米課長(右)と製造の玉腰氏
- ハースとの共同出展は、今回で3回目となる。
- 「今回、出展しているAPX‐105外周研削盤は、欧州の工具メーカーからすでにオーダーが入っている機種。欧州では、ベントという選択肢をなくし、ユーザーの間では、アガトンのみという『不安』があるようで、HPを見て当社のブースを訪ねてくれる来場者もいた。アガトンユーザーも当社の機械を検討し始めている」と欧米を担当する浦上敬介課長は攻勢のチャンスと判断する。
- 欧州市場でも言えることだが、機械の導入は、アフターフォローに対する「信頼」とセット。和井田製作所では、その初期対応をハースとの連携に見出している。
- 「今期から、ハースのメンバーに本格的なトレーニングを積んでもらい、リペアやアプリケーションへの対応力を強化していく方針。欧州市場での需要の高まりはもちろん、およそ40台~50台、当社の機械が稼働している現状を見ても、アフターフォローの強化は、避けて通れないと言えようか」。
- ブースでは、引き合い、受注にもつながった案件が発生した。プロファイル研削盤を含め、ドイツが最も反応がいいようだ。
- 老朽化更新を軸に 増強への動きも活発化
- 和井田製作所本社を訪問し、和井田光生社長に、2017年度を総括してもらいながら、今期の見通しを聞いてみた。
- 「前期は、4月あたりから次第に堅調に推移していくようになり、その後、加速。工具関連、金型関連の各設備ともに需要への対応の足取りが確固たるものになった」と言う。
- 特に2016年の秋口から中国需要が高まっていく中、途中で景気の腰折れも懸念したが、好況が続いている。
- 「全体を振り返ってみると、内需が牽引したと思う。老朽化更新が多いが、増強へと舵を切るユーザーも。引き合いの強さも過去最高レベルに達している」。
- 現状の課題は、一つは納期。要素部品の手当も大切な時期に入っている。
- 「このような状況下でも作りこみでリードタイムの短縮への努力は怠らないようにしている」。
- 話は変わるが、アメリカに「ノースカロライナ支店」が開設される。
- 「営業、サービスともにスタッフを常駐させ、既存の顧客のフォローに努めていく。スペアパーツなどの在庫体制を充実させつつ、遅くとも7月から活動開始していく考えだ」と言う。
- また、中国市場への更なるコミットにも、関心が払われる。
- 「中国市場は忙しさが継続すると判断している。その為に台湾や中国向けに台湾合弁子会社の役割の重要性が増してくる」と見る。
- 和井田製作所の現在の内外需の比率をイーブンにもっていくことが目標だ。
今回のグラインドテックで3回目の共同出展となった
和井田社長