潮目の変化感じるも、航空機分野に期待。自動車のEV化では、モータコアのベース金型づくりでアドバンテージ-古川営業副本部長インタビュー。

三井精機工業株式会社

三井精機工業株式会社

取材対応してもらった古川営業副本部長

 

  •  1月22日の大宮会場を皮切りに三井精機工業の展示会「MTF」がスタートしている。2月号では、大宮会場での手応えを古川直哉営業副本部長にヒアリングしながら、この間の状況を含め、2019年を展望してもらった。

 

 

  •  大宮駅から徒歩5分以内という利便性もあってか、新たな層を集客した‐という大宮会場。  「製造スペースとの絡みで、本社へのご案内ができなかったが、予想以上の出足にホッとしている」と古川副本部長。
  •  昨年の11月、12月は「様子見」「延期」の動きが伴ってきて「潮目が変わってきた」状況下にはあるが「メインの航空機分野が動き出しており、2月、3月は期待できる」と言う。
  •  工作機械業界向けの動きもあまり影響は受けておらず「負の側面」は顕在化していないようだ。否、むしろ「EV化の波が押し寄せるなか、モータコアの大型化、高精度化が進行。これに伴うベース金型に求められるピッチ精度が3ミクロン以内。当社の『お家芸』が発揮できる領域が広がってきている」として、Vertexの可能性の高さに自信をのぞかせる一方、自動化に対応したAPC付きの拡販に注力していく考えだ。新製品Vertex‐100も、金型メーカーからの引き合いが増えてきている。
  •  ジグボーラーでは、ボーリング加工の自動化ニーズを喚起している。
  •  「製造面では、9月までの生産枠は、すでに終わっている」のが現状で、JIMTOFに初出展したねじ研削盤の分野では「ようやく納入実績が伴ってきた。月産では2台ペース」で推移し、摺動面が全軸V‐Vのキサゲされた横形のH6Dの後継機H6Eは「精度面で、さらなる進化を遂げており、量こそ出ないものの、工作機械メーカー向けに受注を目指す」方針だ。

 

加工サンプルも並べられた.

加工サンプルも並べられた。