日本特殊合金は「海外比率アップが当面のテーマ」。金型関連は注残解消に全力

日本特殊合金株式会社

日本特殊合金株式会社

中山部長(左)と小野田次長

 

  •  日本特殊合金の中山部長、小野田次長を訪ね、近況を取材した。
  •  金型、超硬素材、丸鋸チップ、インサートチップ、ガラスレンズ成型用金型・・・日本特殊合金の前期は、あらゆる商材で「高原状態」を呈し、多忙を極めた。
  •  「今期に入ってから、特に5月以降は、米中貿易摩擦の影響からかトーンダウンし始め、特に超硬素材、金型関連で落ち込みが顕著になってきている」と言う。
  •  ただ、前期の繁忙を「異例」とするならば「超硬素材は例年並みに戻り、すべて受注生産だが、短納期対応への努力を今後も怠らないようにしていきたい」「金型関連の注残の山は、まだ、若干残っており、その解消に向けて、継続して取り組んでいきたい」‐とのスタンスを堅持する。
  •  今期のテーマに設定されたのは「今後を見据えての話にもなるが、20%弱の海外比率を上げていくことで、ターゲットとなるのがアジア地域になる。商材では、超硬素材の『押出し』の分野でシェアアップを図っていき、差別化的には、コールドソー用のサーメット、特に中国市場での浸透に努めていきたい」点を挙げた。
  •  付加価値の高い商材で付け加えると、ガラスレンズ成型用金型の鏡面性、ポア(孔)レス、コアとスリーブとのクリアランス最適化を図る材料の組み合わせで定評のある「R07」シリーズに着目しない訳にはいかない。