多サイズ、少量生産への傾斜が加速するサイトウ製作所。「ギア」が一段高いレベルに到達 流通と協業し、エンドユーザーへの影響力をどのように獲得するかー齋藤社長インタビュー

株式会社サイトウ製作所

株式会社サイトウ製作所

齋藤社長

  •  多サイズ少量生産の能力が試されている-と齋藤社長は語る。
  •  「今年に入り、2月、そして3月の回復は『ギア』がひとつ上がったようなレベルに到達。その構成についても、サイズがより細かくなり、ロット数も少なくなってきている。言わば多サイズ、少量生産が、いっそう求められるようになってきている訳で、4月の時点でも、この傾向が継続、さらなる増産圧力となって加速してきている」。
  •  その一方で、コロナ禍が長期化するなか、利益を生む出す力も今まで以上に問われてくる。  「単なる忙しさではなく、生産ライン間のアンバランスが生じているのが現実だからで、忙しい=利益という単純な構図ではない。体質改善を伴う成長転化が不可避となる所以だ」。
  •  日本で残るものづくりが、精密化、小型化の傾向にあり、しかもスピード感がある。サイトウ製作所の受注の変遷は、その「裏書き」とも言えようか。
  •  「弊社の強みは多様なニーズに応える事が出来る製品選択の豊富さにあるが、これは、長期に渡り流通との二人三脚によって築いてきた、到達点に他ならない。」 「これからの工具業界に思いを馳せた時、これまでと同じようにユーザーに製品を提供し続ける為には、流通との協業で、どのようなプラスαを付加価値として提供していくべきか模索していかなくては」と、齋藤社長は、自社と流通を介したエンドユーザーと言う枠組みの中で、これまでの強みに加えた、新たな価値を産み出していくことの必要性を強調した。