CAM/CAM、放電、マシニング、3Dプリンタ、射出成型など、いろんなプロセスで相談可能なメリット活かす(松井孝ソディック専務)

株式会社ソディック

株式会社ソディック

松井孝専務

  •  正確な工業統計ではないが、ハイエンドの放電加工機の世界市場が昨年、2017年は2割アップし、その規模は1000億円に迫ったと推定する。
  •  「当社は内外ともにシェアアップを果たし、拡大した市場規模の中で4割を超える段階に達した」と放電加工機を統括する松井孝専務は語る。が、全体の50%近くが中華圏という、1エリアでの高い比率に対する危機感もあるそうだ。
  •  金型の現場は、忙しい。が、危機感とのセットの中で、呻吟しているのも事実だろう。
  •  「CAD/CAMから始まり、放電、マシニングセンタ、3Dプリンタ、射出成形・・・といろんなプロセスで我々は客先と向き合える。たとえ、ひとつのテスト加工であっても、選定のプロセスで様々な相談事に対応できる、当社のメリットは、客先にとって大きいのではないか。海外展開にも対応できるのも魅力だろうか」。
  •  今年、2018年も昨年同等以上の生産を目指す構えだ。
  •  「市場が目まぐるしく変化するなか、日本の生産のメインを担う加賀事業所も、いろんな機種生産に柔軟に対応していくマルチファクトリー建設をはじめ、タイ第二工場の拡充ほか、既存の工場を通じて、5000台以上の生産を展開していくことになる。そして、求められる精度についてもワンランク水準が上がってきた。直面する課題は生産能力ばかりではない」。
  •  本社敷地内で建設着手された研究センターは5月にも完成を見るが「新技術、次世代技術のために準備していく、研究を手がけていきたい。いわゆる独自技術の積み重ねによって、次のソディックの新たな礎を構築していくことになる」。
  •  今や世界を牽引していく基盤産業と言えば、半導体と自動車の2大産業を指摘できるだろう。
  •  「半導体関連では、素子の材料変化、また、自動車関連はEV化、自動運転化による、材料や素材含めた激変が待ち受けている。繰り返しにもなるが、我々の主要な客先である金型メーカーは、目の前の仕事そのものへの対応で忙しくされている。が、同時に、数年後には仕事内容がガラッと変わっていくのでは?と危機感を募らせている」。
  •  想像以上のスピードで、これまでに経験したことがなかったような、新たな需要が発生してくる可能性は高い。