中京の新社長に川瀬敏裕専務が昇格。メカトロテックは「超多刃」のカルマックスプラス「必見」

株式会社中京

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中京の新社長に就任した川瀬敏裕氏

 

  •  中京の3代目社長に8月23日付で川瀬敏裕専務が昇格した。
  •  「創立記念日に社員に向け、今後の経営指針などを説明した。その中で、特に部門長への意識改革が重要と力説。現在、59期に入っているが、今まで川瀬家だけでやってきた、その手法は、これからは通用しないと見る」。
  •  1979年に中京に入社。主力の木工用刃物供給が、婚礼家具や木造住宅着工の減少を辿るなか、市場のパイで見れば時代に照応しづらくなってきたタイミングに重なり合う。  「1985年に、今では社内シェア95%を占める、金属加工用工具の生産に着手し、当初から私も参画した。世界に共通するのは自動車産業と、業界の偉い方から指南頂いた。工具種で見れば、超硬はすでに『乱立状態』だったので、PCD工具、PCBN工具への参入からスタートした」そうだ。
  •  ОEM供給にも関わるようになり、10年間は、大手工具メーカーとの付き合いも盛んだった。
  •  「中京ブランドを確立させていくため、2002年には、中国(大連)、タイ(バンコク)に相次いで進出した。中国は既存顧客の再研磨のフォロー、タイは自動車産業の進出をにらんで、それぞれ戦略を構築していった」そうだ。
  •  今、日本本社では、自動車産業のEV化、自動化に照準を合わせた設備投資を、ヒトの育成とともにスタートさせており「この次世代型自動車用部品の加工向けに、新たな工具を開発中だ」。
  •  ある資料に基づけば、2020年はガソリン(ディーゼル)車は7千万台、ハイブリッド(プラグイン含む)車3千万台、電気(燃料電池含む)車200万台の予測が、2030年には、それぞれ、6千万台、6千5百万台、1千5百万台となり、2040年には4千万台、9千万台、3千万台との将来図が描かれている。

 

  •  中京で特筆したいのが、創業以来、無借金経営を継続していることだ。
  •  「現在、年商で12億円。この2、3年は、厳しい市況と見る。売り上げの追求よりも、利益重視の体制を整えていきたい。国内売りでは、地元大手自動車からの受注が一定しており、落ちていない。ハイブリッド用部品の需要の水準が高いからだ」。
  •  日本本社80人、中国130人、タイ30人の陣容で、平均年齢は40歳前後。
  •  「国内の流通商社の拡充も、積極的に推進していきたい。メカトロテックでは、昨年のJIMTОFで提案した商材の中部エリアでの浸透を目指したい。売れ行きのいいカルカッタの多刃仕様など、少しずつ、改良、改善の足跡もご確認いただけるとありがたい」。