潜在需要高い樹脂用リーマ。PRはこれからが本番。今期は20%の増収増益で推移する栄工舎

株式会社栄工舎

株式会社栄工舎

栄工舎安部川社長

  •  2022年の幕が上がり、栄工舎東京本社を訪問、安部川社長に新春インタビューを行った。

 

 

  •  コロナ禍前の2019年の業績にどこまで肉薄できるかというレベルにまで復調してきている。
  •  「当社は4月決算になるが、現在、前期比では20%程度の増収増益を目指しながら、推移している。2019年レベルには届かないが、売り上げでは12億円を見込んでいる」。
  •  ハイス需要の標準品は大幅な減少を見ているとは言え、逆に超硬と特殊品は伸長している。
  •  「昨年の12月は、スポット的ながらも、前年同月比2倍の受注を記録した。需要の高い、既存のステンレス用リーマ、高硬度用リーマの寸法拡大の受注が寄与したためだ。また、伸びている特殊ものの中でも、ミクロンリーマへのオファーが目立ってきている」そうだ。  受注の急拡大で、新潟工場は、増産への舵を切る事態に直面しており、消化のためには残業、休日出勤も選択肢に入ってきた。
  •  「2021年の実績では、営業、製造、開発それぞれの連携も、上手く機能してきている。が、今後を見据えて新たな人材確保を考慮し、人材会社への登録を行い、特に営業スタッフの充実に手を打っている」。
  •  昨年11月には和井田製作所のプロファイル研削盤、宇都宮製作所のTGR-200をそれぞれ、現場に据えた。
  •  「金額で見れば、今期の設備投資は総額1億円。来期は、増産に向けて、1億5千万円レベルを想定。ワルター製工具研削盤、測定機のヘリチェックなどを念頭に置いて、増強へとコマを進めていきたい」。
  •  話は変わるが、新製品の超硬樹脂用リーマは、コロナ禍の影響による、訪問の制約で、PRはこれからが本番を迎える。
  •  「ユーザーは自動車産業をはじめ、化学プラント関係、半導体製造装置、医療分野ほか、多岐にわたるが『やっと、専用のリーマが出たか』との待ち望まれてのリリースだけに、今後への期待は大きい。当面は、医療用部品加工分野をターゲットにして拡販に努めていきたい」。  先行販売されている樹脂用カッターは、好評を得ており「樹脂用」の需要をいかにして喚起していくかも、課題になろう。
  •  昨年は、コロナ禍を踏まえ、展示会への出展を見送った。
  •  「今年は3月(東京)、4月(名古屋)の機械要素展、9月の独・AMB、そしてJIMTOFへの出展を決めている。リアルな交流を通じて、新たな需要を喚起していく場にしていきたい」と安部川社長は結んだ。

東京本社メンバーが勢ぞろい

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