新たなターゲットとして、エネルギー産業分野への参入、大型プロジェクト案件の推進を狙うイスカルジャパン。岡田代表取締役に聞く

イスカルジャパン株式会社

イスカルジャパン株式会社

岡田代表取締役

  •  2019年2月にイスカルジャパンの責任者に就任し、4年目を迎える岡田代表取締役にオンラインインタビューを申し込んだ。

 

 

  •  岡田代表取締役は本紙初登場となる。イスカルジャパンのトップに就任した当初から、目標にしていたことは何だろうか。
  •  「イスカル社の名実ともに世界市場トップ5に入る、販売子会社に成長させていこうとの目標を掲げた。イスカルジャパンとしてのこれまでの組織運営、立ち位置等を省みつつ、従来から成長基盤を担ってきた『革新的製品』の市場浸透を基本に、今後も努めていきたいと思っている」。
  •  市場浸透への訴求について、岡田代表取締役は、顧客との対面が基本と考える。が、直近ではコロナ禍での対応を抜きにはできない。
  •  「顧客訪問が制限されるなか、多くのデジタルソリューションを提供している。一例として情報集約アプリ『イスカルワールド』では、20のコンテンツを搭載。なかでも、『電子カタログ』や『工具選定プログラム』は工具の情報収集や工具選定の効率向上に最適である。Webでの勉強会も逐次、実施している。また、イスカル社からのライブ配信による、新製品のオンライン発表会や流通向けの総会も実施した」そうだ。
  •  2020年、2021年と続いてきたコロナ禍での業績については「訪問不可の多かった2020年7月~9月の業績の落ち込みがひどく、訪問が改善し始めた10月以降、回復基調に転じ、昨年2021年は、コロナ禍前の2019年実績を超えて、過去最高を記録した2018年の業績に迫った」と述べた。
  •  コロナ禍が継続する一方で、景況は回復し、需要も高まっている。そのなかで、イスカルジャパン回復の原動力を担ったのが、注力製品への需要回復だったようだ。
  •  「実績の伴った、付加価値の高い当社の注力製品に、ユーザーから改めて信頼を寄せて頂いたことへの感謝の気持ちとともに、当社の営業マンが直接、間接に販売協力を仰いでいる販売各店の御協力に御礼を申し上げたい」との謝意を表す。
  •  5月にはMEX金沢、そして11月には生産財マーケット最大のJIMTОFといったリアル展示会が控えている。
  •  「今期については、注力製品はもちろん、昨年リリースした新製品群、NEOLOGIQシリーズの拡販、浸透を目指していきたい。ただ、サプライチェーンの滞りもあり、自動車生産台数が不確定で、関連部品の需要にも影響を与えている」との目標と課題を見据えながら「混沌の時代からの脱却をテーマに、弊社製品群の市場浸透を通じて、お客様と共に、コロナ禍による負の側面からの脱却、ニューノーマルな機械加工の創造を試みたい」。
  •  ターゲットに掲げる分野は、自動車関連を筆頭に、航空機、建機関連に加え、今後はエネルギー産業への参入、加えて、各種プロジェクト案件の推進にも注力していく。