コメートグループの今期の課題は航空機分野をいかに攻めるか。絶好調に推移するU軸システム受注

コメートグループ

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春原社長(右)とピーター・ビュットラー取締役

 

  •  コメートグループの春原社長を訪問し、近況を取材した。

 

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  •  「2月決算は、売り上げ12%アップを達成し、今期は注残もあって『ロケットスタート』を切った」と言うコメートグループ。  特に販売の主力を担うU軸システムは「年間で計画している半数をすでに受注しており、ポテンシャルは、まだまだ、相当あると見ている。当社の判断では、20分の1くらいのボリュームしか顕在化していないと考えている」。
  •  工作機械は、最近でこそ、受注に落ち着きが伺えるようになってきたが「好調さ」には特に異論を差しはさむ人はいないだろう。
  •  「旋削で対応していた加工がマシニングセンタで可能になることから、設備の集約化に貢献する。生産性向上の税制対応機種ということもあり、追い風が吹いている」。
  •  まだまだ、需要を刺激できそうな「舞台」も設定されているだけに、今後の伸びに注目していきたい。
  •  ところで、U軸システムと並び立つ、好調さを継続している切削工具を挙げるなら、と春原社長から紹介されたのが3コーナー使いのフリーマックスリーマ(Φ40 – Φ140)だ。
  •  「インサート式リーマのウィークポイントでもあった、都度、必要だった付け替え作業や研磨作業を不要にした。セッティングは、トルクレンチで締め付けるだけ。H7の精度が一発で出せる利点は大きいと思う」。
  •  1回転当たり、1・2ミリから1・9ミリという高送り加工を実現。刃数が6枚刃(径70ミリ~径75ミリ)と8枚刃(同80ミリ~100ミリ)という多刃の2種類をラインナップするうえ、特殊サイズにも対応可能とのことだ。
  •  このほか、工具の刃先の摩耗具合や適切な送りなどを制御する「ツールスコープ」も着実に日本市場に浸透しているそうで、さらに「取引先であるCominixのテクニカルセンタに常設されている工作機械にインストールし、稼働させていく計画」もあり、代理店を核とする、横展開にも広がりの可能性が高まってきた。
  •  「2019年内を展望したとき、U軸のアプリケーションの『成功事例』の共有化が念頭にあり、すでにその段階を迎えつつあると考えている。市場的には建機や自動車関連で堅調に推移するなか、課題として、航空機分野を攻めていけるよう、体制を整えていきたい」。

 

昨年のJIMTОFに出展されたフリーマックス

昨年のJIMTОFに出展されたフリーマックス

 

多様な工具展開にも目を見張る

多様な工具展開にも目を見張る