市場での評価高いコロミルプルーラHFS。メカトロテックでは、EMOショーで話題の新製品要チェック。サンドビック

サンドビック株式会社(日本)

サンドビック株式会社(日本)

CoroMill Plura HFS

 

  •  EMОショーで新製品を先行リリースしたサンドビック・コロマント。ジャパンでの取材時点では「未知の製品」でも、メカトロテックのブースに足を運べば、魅力ある「既知の新製品」となる可能性の高いアイテムとなるだろう。
  •  顧客から評価されている製品力という点で、この間、山本専務から、特に言及された商材が「コロミルプルーラHFS」だった。
  •  「BT30番の小型マシニングセンタで、HFSの特長を活かして加工方法やツールパスを見直し、BT40番に相当する加工を実現させる一方、加工時間も3分の1に短縮させることが可能になった」そうだ。
  •  HFSには、主に4つの特長①不等リード・不等ピッチ②コニカルコア③非対象チップブレーカ④新材種GC1740‐がある。
  •  ①によって、可変ピッチによる振動の抑制と切りくず排出量を増大させ②で小さなコア径による切りくず排出と大きなコア径による安定性の確保を図り③では、切りくず排出性の向上ばかりか、切れ刃のチッピングと工具破損のリスクを軽減させて④で良好な耐熱亀裂性およびエッジラインを備えていく。
  •  多様なフィールドでの深化を期待したい製品と言えるだろう。

 

  •  広報担当者から、メカトロテックでの提案で、デジタルソリューションシステムの「コロプラス」が挙げられた。
  •  「昨年のJIMTОFで披露させて頂いた、切削加工で問題になりがちな、被削材や加工条件による工具選定などのソリューションを提供していくソフトウエア。シミュレーションやCAD/CAMといった加工前、加工中、そして加工後のモニタリングを後付けていく。引き続き、浸透を図っていきたい」。
  •  たとえば、この中の「ツールガイド」。文字通り、推奨工具の案内であり、被削材や加工内容に基づいた工具の選定をはじめ、加工プロセスと切削条件の検索、一歩進んで推奨切削条件を導いてくれるというものだ。

 

  •  他の出展製品で、チェックしたいのが、チタン合金製ミーリングカッタ「コロミル390」。
  •  「3Dで製作し、従来の重量の3分の1。突出し量を長くしないと無理な場合でも、ビビリが抑制され、安定した加工を実現。今年3月にリリースし、ヒットしてきている。当社内3Dプリンターに従事するグループ、アディティブマニュファクチャリングがコロマントが属するサンドビック・マシニング・ソリューションに移籍し、工具の新たな方向性と強化を目指している。今後、横展開も検討している」と言う。
  •  旋削史上、最大のイノベーションを謳う「コロターンプライム」も要チェックだろう。
  •  「最大の送りで1・2mm/revまで可能で、平均で1・5倍以上の高生産性、チップの平均2倍以上の長寿命化を達成している」。
  •  他にY軸制御の突切り加工が可能な「コロカットQDY軸制御の突切り工具」も見逃せない。