2月からは受注が飛躍的に拡大傾向に入ったシーケィケー。中国は上海近郊に生産、営業各拠点構築へ。今年から不動産事業が本格化 2021年から不動産事業が本格化。農業、飲食業も立ち上げ検討へ

シー・ケィ・ケー株式会社

シー・ケィ・ケー株式会社

澤田社長

 

  •  シー・ケィ・ケーグループ全体の2021年のスタートから現状、そして今後の計画について、澤田秀司社長にヒアリングする機会を得た。

 

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  •  まずは、シー・ケィ・ケー本体。顧客の在庫調整の影響が直撃した昨年の12月から今年の1月が「底」だったと言う。
  •  「2月からは注文が入ってくるようになり、様相が一変してきている。2021年の決算(8月)は、過去最高の売り上げを記録した2019年の20%ダウン程度の着地を目指している。利益確保は、十分、見込めるだろう」とのことだ。
  •  1987年の創業から30年以上が経過し、品質の安定、生産性の向上など、製造についてはもちろん、業務、総務の各部門においても澤田社長が直接、関与しなくともグループ全体が問題なく、動けるようになってきた。
  •  「唯一、営業だけが課題となっていた。2年前に営業部を新設し、当社が攻めの営業に転じるため、他業種からこの分野のエキスパートをヘッドハンティングし、今年の2月から社長付として活動をスタートさせている。焦らず、進めていきたい」。
  •  中国は、大連での子会社設立から13年が経過した。
  •  「大連とその周辺の市場環境は、日系企業の撤退、縮小など、売り上げ拡大が見込める状況ではなくなってきており、今や売り上げに占める6割までが無錫や常州といった上海近郊に集中してきている。新規顧客の発掘や既存客の深掘りに向けて、リサーチを展開しているところ」で「早ければ、年内までに生産と営業の各拠点を構築していく考え。工具研削盤ほか、機械設備は大連と日本から移設する計画」だ。
  •  上海近郊は、ヘビーユーザーが多いことから「化ける」可能性も高いだろう。
  •  2021年は新たな事業として、不動産事業が本格的に動き始めた年-後々、そう、シー・ケィ・ケー内で語り継がれる年になるかもしれない。
  •  「不動産事業は、自社物件をどれだけ確保できるかにかかっている。当面はインターネット上で名古屋市・中川区をクリックして、上位に当社の不動産グループがランキングされるよう、好物件の買付とともに、工夫していきたい」。
  •  3月までは計画通りに推移しているようで、すでに2店舗目の出店計画を澤田社長は構想している。
  •  「不動産事業のほかにも、農業と飲食業の2業種を年内に立ち上げる計画で動いているようだ」。
  •  農業は菌類に特化する、事業再構築のパートナーとして関わるようで、飲食関係は、まず、東京で展開していく考えと言う。  工具事業で「花開き」、不動産事業に着手して枝を「伸ばす」。縁を大切にした菌類へのアプローチで「繁殖」を狙い、飲食業で「栄えて」いく。シー・ケィ・ケーから目が離せないだろう。