ワルター工具研削盤の売れ筋は、パワー400、パワーダイヤ400。オプションで高まり見せる機上測定需要

ワルターエワーグジャパン株式会社

ワルターエワーグジャパン株式会社

富田営業部長

ワルターエワーグジャパンの冨田営業部長を訪ね、2022年のワルターの動向についてヒアリングするとともに、ジャパン発足20周年を記念するイベントなど、2023年の計画について取材した。

 2022年の業績を振り返ると、コロナ禍による負の影響から、回復が一段と進んだ年となったようだ。
 「通常の需要に、事業助成の案件が後押した形。お客様の声として、ワルターは助成金の対象にならない、との先入観を打破しようと、本社と相談し、打ち合わせを通じて、10か月~1年内という、柔軟な納期対応に配慮させて頂いた。結果として受注の3割を占めるまでに達した」そうだ。
 副産物として、助成案件のうち、15%~20%が新規と言うのも嬉しい動向だろう。
 売れ筋では「パワー400」次いで「パワーダイヤ400」のシェアが高いが、ハイエンド機のビジョンダイヤなども含まれている。
 「一番、反応の良いパワー400は、中径から太径までの工具製造ばかりか、再研磨も可能で、オプションも豊富に取り揃えられている。選択肢として、省力化、省人化に繋がる機上測定(自動補正付き)へのニーズが特に高まっている」。
 ところで、日本では部品の小型化に照応し、精密微細加工の流れが拡大、定着してきている。
 「弊社としては、多品種小ロットの小径加工向け工具生産に対し、マイクロを提案している。レンジはコンマ5~12まで。多品種に対し、ツールスタジオによる段取りの良さを魅力に挙げたい」。
 品質保証関連では、昨年リリースした「ヘリチェックナノ」(顕微鏡)に言及。「測定精度、鮮明度それぞれの高さを体感頂ければ」と訴える。
 今年、2023年は、ワルタージャパン設立から数えると、創立20周年を迎える。
 「今夏をめどに、オープンハウスを視野に入れたイベントを計画している。世界販売のスタートを切ったG200、コアパネル仕様のパワーダイヤ400、品質保証と工具開発の1台2役が担える3Dスキャナー付きのヘリチェックプラスの披露を念頭に置いている」。
 コアパネル仕様では、予兆管理も可能となったそうだ。
 「披露に際しては、セールスプロモーションも検討している。ご期待頂ければ幸いだ」とアピールする。
 需要層は工具メーカー、再研磨メーカーに加え、自動車や航空機関連からも、引き合いが発生してきた。