9月末から自動車関連の「ティア1」クラスとの新規打ち合わせがスタートした日進工具

日進工具株式会社

日進工具株式会社

2枚刃ロングネックボールエンドミルMRBSH230SF

  •  9月下旬辺りから直接訪問が緩和傾向にシフトするなか、日進工具の小泉営業部長にこの間の新製品を中心とする動きを含め、営業面での取材を打診、了解を得て訪問した。

 

 

  •  「9月も終わりかける、その辺りから、自動車関連のティア1クラスとの新規打ち合わせがスタートした。景況的にも、8月から回復に転じ始め、9月、10月と推移するなか、基調としても好転してきており、当社も下方修正したとは言え10月は計画をクリアできそうな状況を迎えている」。
  •  在庫もなくなりつつあり「6月~7月が底だった」と小泉部長は振り返る。
  •  コロナ感染の本格化が予想された3月末には、その影響で出荷が難しくなることを想定、代理店に在庫のプラスアルファをお願いしていたそうだ。
  •  「自動車関連では九州エリアの立ち上がりが早く、9月からは中部圏でも活発化し始めた。需要層の括りでは、最近、カメラやプリンター関連の動きが出てきている。一方、海外では、欧州市場が医療関連の需要が立ち上がってきたことが特徴に挙げられるだろうか」。
  •  コロナ禍のもと、工作機械メーカーとのオンラインセミナー等を通じたコラボレーションも目立つ。
  •  「来場頂くためのコンテンツ、特に動画の製作は容易ではないことを痛感している。要は、WEBでの訴求力をいかに高めていくか。現在、当社の課題に掲げている、オンラインでの『見せ方』に今後もトライアルが続いていくことになるだろう」。

 

  •  ところで、メーカーのアピール力と言えば、商品力であり、とりわけ新製品のリリースにかかっている。
  •  「8月に発売した、70HRCの高硬度鋼でも長寿命かつ高いR精度を実現。新しいコーティングの採用で、鍛造品でもサクサクと削れる、MRBSH230SFが、目下、当社のイチオシ製品。WEBセミナーにご参加いただくと、サンプルを配布している。現在、動画を製作中」のようだ。
  •  耐酸化性、耐摩耗性の高い新コーティング「無限コーティングプレミアムplus」を採用した2枚刃のロングネックボールエンドミルとなる。R0・05ミリ~R3ミリまで、全83サイズをラインナップしている。
  •  「CBNエンドミルシリーズからは、4月にリリースしたSHPR400に注目頂きたい。径0・1ミリからの4枚刃ラジアスという微細切削での加工能率アップとCBNで寿命の更なる安定性を図った。新刃形状の採用がポイントだ」。

 

  •  足元の景況に戻るが、11月初旬までに総じて対前年比10%減にまで、回復してきている。リモートでの対応でも可能なコンテンツの拡充も、広く図ることを考えているようだ。
  •  「カタログひとつとっても、ユーザー目線に立って、その使い勝手がよくわかるような紙面づくりを心がけていきたい。従来からのデザイン重視から現場への訴求力アップを意識した内容を模索していきたい。メルマガ、ホームページ、展示会、動画・・・発信する場はいろいろあるが、コロナ禍のもと、どのような発信が有効か。試行錯誤しながらも着実に進めていきたい」。
  •  多様化する発信方法も今後、要注目だろう。