来年2月の稼働目指し、新工場建設中のダイヤ商事(福岡・大川市)。「超硬エリア、ダイヤエリアに分け、効率化追求」

有限会社ダイヤ商事

有限会社ダイヤ商事

江口社長の子息でもあるオペレーターの正晃氏

  •  主力を成す再研磨で、金属加工向けのPCD工具シフトを進めてきた、福岡・大川市に拠点を置くダイヤ商事を訪問した。
  •  江口社長は「緊急事態宣言も解除され、ようやくコロナ禍のマイナスの影響から脱却しつつあるものの、受注は既存客が中心。新規開拓には、まだ、時間を要するだろう」との現状を語りつつ「寸法公差で差別化し、短納期で顧客に感謝して頂くことをモットーとしているが、大半を占めるISO規格外の特殊形状への対応では、プログラミングソフトの大切さを改めて噛み締めている」と言う。
  •  面倒な仕事を集中して手がけることが大切、とも付け加えた。
  •  すでに5年前になるが、インサートチップを手がけていくための同時5軸仕様のCNC工具研削盤が導入されている。
  •  江口社長の子息でもあるオペレーターの正晃氏は「RG7という、この研削盤のディスプレイにタッチすると、加工パターンが表示され、選択後、数値などを入力して実行キーを押すだけで、狙い通りの加工ができる。短納期対応で、大きな戦力になってくれている」とコメントする。
  •  短納期対応を常に意識しており、例えて言えば、ここ数年で10日要していたものが、1週間で対処できるようになっているそうだ。
  •  ダイヤ商事の顧客は、木工と金属関連に分けられる。前者は超硬、後者はPCDと、顧客の現場に応じて、工具の再研・製造の棲み分けが図られている。
  •  江口社長は「効率化を図っていくため、現在、新工場の建設に着手している。工場面積では、1・5倍の規模。既存工場を超硬エリア、新工場をPCDエリアとして、作業効率を上げていきたい。設備移管を入れて、来年2月からの稼働を予定している」そうだ。