全部署でパソコンを活用、情報の共有から目標の共有へ。
案件受注に導きつつ、利益の見える化も達成している日新ダイヤモンド

株式会社 日新ダイヤモンド

株式会社 日新ダイヤモンド

事務所内は、地元の高島ちぢみを採用した布天井を配し、採光を抑え、圧迫感にも配慮している

大企業ではできないことを追求していくと言うのが神谷社長の持論。昨夏から総務、営業、製造、開発・・・すべての部署で、全員がパソコンを所有し活用する環境下にある。
 「弊社は98%が特殊品だが、(パソコンを通じて)全社員によるコミュニケーションがリアルタイムで可能なため、受注した内容が、今、どの工程にあって、いつ、納品できるか、把握できる体制にある」。
 ITリテラシーへの習熟に努めてきたことは言うまでもないが、スタッフ全員が情報を共有できることに最大の利点がある。
 「情報の共有は、目標の共有に通じる。たとえば、営業への指示として、案件の受注を勧めているが、その内容は同時進行で製造、開発側でも把握でき、顧客への素早いリスポンスに繋がっていく。今では、その利点が顧客に認められ、案件受注が半分を占めるまでに拡大している」。
 因みに、案件受注は、エネルギー分野、半導体関連といった新規開拓で特に躍進を遂げていると言う。
 「他方、情報の共有は、見積もり、納期などを通じて、利益の見える化をも促し、賞与として、どのくらい還元されるか、予測がつく。個々人のモチベーションアップと言う点でも申し分ない」。
 神谷社長の言葉を借りれば「お金のかからないIT化」を実現していることになる。
 「弊社は昨年度上半期比二桁増で推移している。超硬工具を使用している現場に、PCD工具、ダイヤモンド工具の活用を訴え、今後も、市場の拡大、創造に努めていきたい」。