「単機能工具」のメリット訴えるイワタツール。工具単価の引き下げ、特化による性能アップ・・・

株式会社イワタツール

株式会社イワタツール

単機能工具のメリットについて説明する岩田社長

  •  メカトロテックのイワタツールブースでは、岩田社長自ら、見どころについてプレゼンテーションを行った。

 

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  •  主な出展工具のポイントは「単機能」に纏められると言う。
  •  「単機能のメリットとして、工具そのものの単価の引き下げに繋がるばかりか、特化していることによる性能アップが挙げられる」と岩田社長は強調する。  プレゼンテーションでは以下のような製品群が紹介された。

 

  •  ▽GPドリル・・・高速穴あけのみに特化したことで、速さと寿命の点でアドバンテージがある。1穴0・25秒、40000穴以上の加工ができる。従来のドリルに比べて加工速度が飛躍的に向上した。それと引き換えに抜け側のバーの低減などの性能は見切っている。3Dまでノンステップ加工が可能だそうだ。

 

  •  ▽SPセンターZERO・・・位置決め用のパイロット穴専用工具。位置精度は1μ以下と「超」が付くレベルを実現し、穴の入り口と出口のバリを低減。薄板穴加工に最適と言う新製品だ。11月末までに75サイズが出揃う。

 

  •  ▽高速穴加工専用エンドミル・・・高速穴加工に特化したエンドミルとして、参考出品された。仮称だが、ヘリカルエンドミルと命名されている。スラスト荷重があまりなく、ワークのたわみが少ない。従来の何倍もの加工スピードで生産性向上に貢献していく。

 

  •  ▽トグロンマルチチャンファー・・・面取りに特化。速度をこれまでの3倍~7倍にスピードアップさせた新製品。トグロン形状の5枚刃に9枚刃タイプが新たに追加された。バリを抑えて超高速加工を実現。

 

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  •  複数の機能を併せ持つメリットに目を奪われ勝ちだが、イワタツールのように、機能を限定することによって特長を引き出す試みについて、逆に新鮮に感じる人が多かった。
  •  このほかのイチオシ製品としては、小径高硬度穴あけ工具「トグロンミニチュアハードドリル」、HRC40~72対応の位置決め面取り工具「トグロンハードSP」、高硬度用穴あけ工具「トグロンハードドリル」、HRC40~72の焼き入れ鋼に深穴加工を可能にした世界初「トグロンハードロングドリル」などが挙げられる。  また、ブースでは、碌々産業製「MEGA-SS400」によるデモ加工を実演。
  •  SPセンターZEROによる高精度位置決め加工、GPドリルによる世界最速小径穴加工、さらにトグロンハードロングドリルによるSKD11・HRC60の焼き入れ鋼加工などが実施された。  YouTubeで卓上フライス盤によるアルミ加工を実演。なんとか重工とのコラボレーションも、注目を集めた。

 

p_参考出展された穴加工専用エンドミル「ヘリカルエンドミル」(仮称)

参考出展された穴加工専用エンドミル「ヘリカルエンドミル」(仮称)

 

加工実演に見入る多くの来場者

加工実演に見入る多くの来場者

 

来場者からの質問も相次いだ

来場者からの質問も相次いだ