自動化中心に工場への設備投資を具体化。人材の育成、能力アップにも注力するケミック

株式会社ケミック

 

  •  ケミックの蓼沼社長を訪問し、2019年に入ってからの足取りと近況をヒアリングするなかで、今年の見通しを跡付けてみた。

 

 

  •  「今年に入ってから3月まで、売り上げは、ほぼ横ばいをキープしていたが、直近ではGW10連休の影響もあってか、少し、トーンダウンしている」。
  •  が、蓼沼社長の問題意識では、目の前の数字よりも大きな課題として、原材料高騰の継続という事態に直面していることもあって「儲けていくための体力強化」を掲げる。
  •  「(これまで手を付けられてこなかった)生産の効率化に配慮し、工場への設備投資、なかでも自動化に注力していくとともに、人材の教育に焦点を当てていきたい」。
  •  生産現場ではゆとりを持たせた「動線」の確保や、(切削油の)充填、ラベリングの自動化も視野に入れており、従来比10倍の予算を確保。また、人材の面では管理手法の習得をにらんだ外部セミナーや専門学校の利用も具体化させる。
  •  「また、切削油の性能追求ばかりか、機械や工具ほか周辺機器とのシナジーも大切にしていきたい。5軸加工機や複合加工機の普及によって、高速回転仕様が増加しており、油剤の提案、提供にも影響を与えているからだ」との、油剤を切り口としながら、現場へのトータルな「課題解決」に着目する。  蓼沼社長がトップに就任して4年が経過。売り上げでは40%以上の伸びを達成している。
  •  「目標の明確化、スタッフ間のベクトル合わせ、製品力の強化・・・ニーズの変化を読み取りながら、少しずつ、階段を上がってきた、というのが正直なところだ。引き続きご愛顧を!」と訴えた。