ユキワ製ツーリング「グリーンG1チャック」で加工時間半減。挽き目もきれいに(スワラクノス)

株式会社スワラクノス

株式会社スワラクノス

北澤社長

  •  スワラクノスは昭和30年に創業した。精密部品加工の黎明期とも重なり、カメラや8ミリ映写機などの光学系部品の切削加工でスタートし、その後、カメラの雲台を主体とする部品加工から組み立て完成工程までの一貫生産を行うようになる。
  •  2代目となる北澤高宏社長は「都心で銀行マンをしていた私の父が郷里に帰り、卓上旋盤を購入して始めたと聞いている。ただ、当社の大きなターニングポイントとなったのが昭和56年。得意先が倒産し、売り上げが80%減少し、この怒涛のような状況下で、私が入社した」と語る。
  •  顧客の一極集中のデメリットが噴出し、屋台骨が揺らいだ時期に北澤社長が入社したことになる。
  •  「売り上げの8割を占めていたことから、とにかく新規開拓が必須だった。首都圏を中心に足を運び、電話帳をめくりながら、ローラー作戦で、訪問先での困りごとを聴き歩く日々が続いた」そうだ。
  •  以降、受注するごとに向き合う「業界地図」が変わり、その内容に変更を迫られるなか、量産ではない、体制づくりが始動する。 「痛感した品質保証の重要性。不良率ゼロに全力投入」
  •  「新規顧客の開拓で痛感したのは品質保証の重要性とその基準。専任の検査要員を採用し不良品を出さない体制づくりを平成に入るまで、意識的に追求した」。
  •  カメラの三脚の雲台を中心とした光学系の取引先から、今では半導体製造装置関連、放送業界に絡むスタジオ内の機器、消火機器、自動車、医療、航空機・・・と、実に多様な業界と向き合うようになっている。企業数で見れば105社を数えるそうだ。
  •  「かつては1万個以上の量産対応の現場だったが、現在は、1個からでも請けている。100個から1000個単位への対応を得意とするが、当社の差別化と言えるのは、単品でも量産でも即応できる加工技術力。柔軟な管理能力とも言えるかと思う」。 年間で不良発生率は0・005%
  •  中でも特筆すべきは検査能力にある。
  •  「年間不良発生率0・005%の継続、11年間で1800万個出荷して不具合ゼロと言った成果に結実している。任せて安心、と評価され、実績が認められ受入検査を省略する顧客もいる」そうだ。
  •  ユキワ精工のツーリングと出会うきっかけは、5年ほど前に2面拘束の小型のマシニングセンタ導入時に重なり合う。
  •  「取引商社の方に機械剛性に見合ったツーリングの相談をさせて頂いたところ、グリーンG1チャックを紹介された。刃物、ツーリング、機械の組み合わせで、ツーリングだけグリーンG1に代えてアルミの肩削り加工にトライ。従来のツーリングでは、30分を要した加工が12分。半分以下に短縮できた」ほか「剛性の高さの証明にもなるが、Rの加工面でもビビらず、挽き目がとてもきれい」との評価を下す。 新たにグリーンG1チャック10本追加オーダーへ
  •  現在、グリーンG1チャック4本、スーパーG1チャック2本活用しているが、機械の老朽化更新で、ブラザーのスピーディオ500導入に伴い、グリーンG1チャック10本追加オーダーする考えも。
  •  ユキワ製ツーリングは、ワークの大きさによって使い分けており、径6ミリ~径8ミリがグリーンG1チャック、径20ミリレベルはスーパーG1チャックを使用している。
  •  「G1によって生み出される付加価値額に満足している。今後とも、使ってみてワクワクするような商品の提供をお願いしたい」。

 

オペレーターの篠原サブマネージャー

オペレーターの篠原サブマネージャー