7月から火の弾キャンペーンスタートするタンガロイ。新製品はすでに16件リリースされた。

株式会社タンガロイ

株式会社タンガロイ

木下社長

  •  2019年も「後半戦」へと向かう、6月初旬、タンガロイ・いわき本社に木下社長を訪ねた。  「1月から5月は、国内は対前年同期比プラス、海外も微増で推移しているが、全体としては『伸び』は止まった感がある」。
  •  しかしながら、四輪、特に商用車は堅調で、建機関連も全体的に落ちていない。
  •  「ただ、スマートフォンや半導体関連は減産と聞いており、業界ごとの差はある。が、日々の流れは悪くない。と言うか、マイナス部分は、まだ、表面化していない」。
  •  ピンポイントになるが、と前置きしながら「重電向けの金型の冷却穴加工用のディープ・トライ・ドリルが相当に伸びている」との事例を紹介してもらった。
  •  今期予定している新製品35件のうち、すでに16件はリリースされた。
  •  「7月からスタートする火の弾キャンペーンでは4品目を組み込んでいく。ひとつは溝入れ用の、切りくず排出性を上げていくアイテム。2つ目は、需要の高い、小物部品加工向け。そして3つ目は、切込みが浅く、軽切削の需要を喚起するもの。そして最後はセルフセンタリング機能を備えたヘッド交換式のドリルだ」。
  •  時代の趨勢とも言えようが、工具単体の販売ではなく、周辺機器との組み合わせによって顧客へ提案する案件が増えてきた。タンガロイで見れば昨年、設置された「ツーリング専門部隊」が該当する。
  •  「現在、7人体制へと増強した。航空・宇宙産業へのコミット力強化を掲げ活動しており、国内外から99件の事案を頂戴している。適正なツーリングの組み方が重要になるのはもちろん、機械メーカーとの連携、CAM/プログラミング、その方法を巡るアプローチ自体が、技術を形成してくると思う。モノではなくコトを売る。技術サービスは大切になる」。
  •  最後になるが、今後の工具づくりの方向性はどうなるのだろうか。
  •  「ヘッド交換式?ソリッド?といった議論ではなく、技術の方向性は、径が小さくなっていくのでは?と考える。工具の小型化という目線になるが、これは同時に環境に配慮していくことに通じる。軽量化とも言い代えられる」。

 

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