100年創造企業へ「NEXT40」を次々と具体化する中京。 第一弾が単結晶ダイヤモンド(MCD)工具の開発、リリース

株式会社中京

株式会社中京

MCDインサート

  •  今後の中京の進展を期したスローガンとして「NEXT40」が注目されている。
  •  川瀬社長は「昨年創立60周年を迎え、100年創造企業への思いをこの標語に託した。具体化の第一弾は単結晶ダイヤモンド(MCD)工具への着手であり、第二弾が豊明の新工場の建設、そして第三弾となるのが切削試験用の複合機の導入となる」との展開を語ってくれた。実にアップテンポだ。
  •  メカトロテックでは第一弾となる、新製品のMCD工具の出展が予定され、今後の新たな需要を見据えて、リアル展示会の利点を最大限に生かしていくことになる。
  •  「MCDインサート、MCD小径ボーリングバイトをリリースする。アルミや銅といった被削材を削るための特殊仕様に配慮した。初のMCD工具への取り組みであり、当社では開発の段階から製造方法の新たなトライアルが始まった」。
  •  MCD工具は、自動車のEV化、自動化への対応をはじめ、医療や光学系機器メーカーへの拡販も視野に入れている。センサーなどに関わる電子部品の増大やレンズ加工の高度化・精密化ほか、ヒートシンクのケース加工などの需要を見込む。
  •  「従来から手がけていた自動車のパワートレイン系部品加工は、将来的には伸びが期待できず、PCD、CBN工具の需要は減少方向にならざるを得ないとの判断が、MCD工具開発の原点。メカトロテックでは、今後の当社の柱として、終始アピールしていくことになる」。
  •  中京の近況について川瀬社長は「生産の注残解消能力向上で売り上げ数字が上がってきた。現状では、2019年度の実績プラスαで推移しており、受注状況としても、2019年レベルにまで回復している」と言う。
  •  豊明の新工場は、予定通り、11月末に完成し、その後、旧工場となる現工場から機械設備などの移設、移管を経て、年内完了の運びとなる。
  •  「新豊明工場は延べ床面積で20%程度の拡大となる。生産工程の自動化やIoTの導入により、生産の効率化はもとより、職場環境の向上、防災を意識した事業継続計画にも対応していきたい」。
  •  そして、この新しい革袋に注がれる「お酒」が、切削試験用の複合機と言うことになる。
  •  「新たな工具のテスト加工のための設備であり、顧客への提案、サービスを提供するツールとしても活かしていく計画だ」。
  •  今後、ますます、NEXT40の具体化、その進展に期待したい。

 

MCD小径ボーリングバイト

MCD小径ボーリングバイト

 

レーザー顕微鏡による精密測定

レーザー顕微鏡による精密測定