中国市場から多数の引き合い  プロファイル研削盤「SPG-X」ジグ研削盤「UJG-35i」などの新製品にも手応え 和井田製作所の久保副社長、比良営業部長にズーム取材

株式会社和井田製作所

株式会社和井田製作所

久保副社長(右)と比良営業部長(左)

  •  2021年度は、2018年度の8割水準を目指すと言う。
  •  「国内外含めたコロナ禍による移動制限は、景気に急ブレーキをかけ、前期は黒字確保が最大の目標となった」と振り返りつつ「2021年度は、前期の止まっていた需要の反動や世界的な財政支援、さらにワクチン接種の進展などにより経済的枠組みの再確立が具体化してくるだろう」。
  •  「リーマンショック時とは違い、今回は伸長する分野がすでに明確になっている。
  •  優先すべきは、お客様の困りごとに応えていく最良のサービスであり、この点では、次善策とは言え、Webの活用によっても、成果を上げられるようになってきた」。
  •  海外渡航が困難ななかでも、中国市況の回復ぶりは特筆すべきだろう。和井田製作所でも、伸長著しい5G関連ばかりか、想定以上に需要が膨らんできている分野からの影響を受けている。
  •  「我々の受注環境と言う点でも、好転してきており、多くの引き合いを頂くようになってきた。プロファイル研削盤『SPG-X』、ジグ研削盤『UJG-35i』といった金型関連向けの新製品の受注活動でも手応えを感じている」と言う。
  •  また、今後への布石と言う点も含めて「米・ノースカロライナ支店の拡張を図ったほか、欧州では独・HAAS社との販売提携契約の継続、台湾の連結子会社である和井田友嘉有限公司を活用した生産・販売体制の強化にも取り組んでいる」。
  •  一方、国内外では、工具メーカーの生産回復が目立ってきた。
  •  「複合化、高精度化の流れから、付加価値の高い複雑形状のインサートチップのニーズが増えており、全自動5軸のインサート研削盤『APX-F50』への注目度が高まってきた。超硬だけでなく、アルミ加工で採用が目立ってきたPCDのほかCBNでの対応も図れる」。
  •  販売上のアプローチでは、リモートによる立会やテストが多くなってきたものの「前半はオンライン、本発注へと至る後半ではリアル対応」が目立つそうだ。
  •  「昨年11月に参加したオンラインJIMTОFの総括でもあるが、デジタルコンテンツは有効と思う。リアルは確かに必要だが、デジタルは補強になる、と」。
  •  昨年9月からスタートした「お客様から求められれば、直接、訪問し、日々の加工や保全、機械操作など、様々な相談に応じる」スマイルキャンペーンにも、引き続き力を入れていきたい。
  •  社内教育では「弊社は生産品目が多く、たくさんの機種に分けられるので、多能工化への取り組みは今後も、強化していきたい」としながら、次のステップを見据え「部課長クラス中心のマネージメント教育も重視したい」との考えが示された。