7月から受注がさらに上向き、ピーク時に迫る勢いに。和井田製作所、比良部長インタビュー

株式会社和井田製作所

株式会社和井田製作所

比良営業部長

 

  •  和井田製作所の比良謙吾営業部長を訪問し、今期に入ってからの需要動向について、営業サイドからの取材を試みた。

 

 

  •  「6月までも回復基調であった受注が、7月に入ると更に上向きとなった。勢いとしてはおよそ10年振りとなり、ピーク時に迫るレベル」と比良部長は語る。
  •  今は世界的に悪いと言っている市場が無い状況とのことで、なかでも中国市場は堅調のようだ。
  •  「プロファイル研削盤は、中国で半導体向けをはじめとする高精度部品の内製化に照応しながら、1年以上前から立ち上がってきた。金型の高度化で適切な提案が出来たことで、顧客から評価いただいている」と述べる一方「工具研削盤は、インサートの高精度化を背景に『高精度加工の自動化』を掲げ、JIMTOF以降、注力してきたインサート外周研削盤APXシリーズと溝入れインサート研削盤GIG–202の市場浸透を受け、顧客の増設意欲に弾みがついてきている。機種のブランドが認知されたことと大手企業の働き方改革で仕事が分散した影響か、プロファイル、工具研削盤ともにリピーターだけでなく関連先からの指名買いも増えている」とプロファイル、インサート双方の研削盤の動きについて言及した。
  •  「現時点での顧客の対応は慎重に設備を検討し、発注をかける、というスタンスが伺える。わかりやすく言えば、何となくの流れで、発注されることはない」。
  •  さらにジグ研削盤にも、需要の高まりが押し寄せてきており「価格も高く、最後に投資の対象となる機種だけに、好況を裏付けている」そうだ。
  •  「現在、岐阜の高山本社工場は、フル生産の状況にある。ボリュームは下半期の方が出てくると予想できるだけに、製造を含めた対応の強化も課題となってきている」。

 

  •  現場への据え付け台数の増加とともに、ますます重要となるサービスについても言及。
  •  「5年前から営業部の管轄となったサービスは、増員しながら質の強化と処理能力の向上に努めたことが、形になってきた。その為、サービスによって、お客さんの信頼をさらに高められるような取り組み考えている。台湾の関連会社、米国、欧州の協力会社との連携も展開しており、各地区で長期間、安心してお使いいただける体制を維持する為に最適な手を打っていきたい」。

 

  •  今期に入り、国内投資は増加しているものの、内外需に比率は、6対4で海外が若干、多い。
  •  「高精度加工の自動化」追求は、生産性はもとより、品質の安定に繋がる。和井田製作所のニッチトップ戦略を今後もフォローしていきたい。