「高硬度用」「樹脂用」「特殊品」の需要をさらに取り込んで、好業績へ(栄工舎)

株式会社栄工舎

株式会社栄工舎

安部川社長

4月決算を終えて、創業73周年目に入った栄工舎東京本社を訪問し、安部川社長、越智営業本部長、佐々木営業部長に面談した。
 「2021年は、少しずつだが、業績が回復してきた。今期も先行きは見通せないが、売り上げ目標は、横這いプラスアルファと設定した。その柱を担うキーワードは、引き続き高硬度用、樹脂用、そして特殊品という、3つにまとめられるかと思う」。
 栄工舎では顧客からのニーズを踏まえ、高硬度用、樹脂用それぞれのカッター、リーマといった、被削材にフォーカスした製品の開発、リリースが最近では目を引く。事実、待ち望んでいた人は多い。
 「特殊品は、ハイス、超硬問わず、順調に売り上げを伸ばしている。需要としては、EV化に関連した新規立ち上げを含めて、自動車部品分野での新たな動きを指摘できようか」。
 特殊ではないが、自動車関連部品と思われる、鋳物加工向けで、500本単位、2000本単位でオーダーが入ることも最近ではあると言う。
 「コロナ禍によるロックダウン等の対応で、低迷を余儀なくされた海外について、今期は是非とも、挽回していきたい。欧州では、今秋に開催される独・AMBへの出展をすでに決めているが、北米やアセアンでの拡販についても追求していきたい」。
 マンパワーと言う点では、タルシアさん(スリランカ)、スマンさん(ネパール)に加え、海外経験が長かった飯村さんを4月1日付でコーディネーターとして採用した。
 「海外経験が長く、契約に関する知識、経験も豊富。いろんな国、地域からの受注が増えてくれば付帯する仕事量も増えてくる。今後、活躍できる領域が広がってくると思う」。
 直近では、公益財団法人の海外事業担当コーディネーターとして活躍していたそうだ。
 因みに大阪営業所でも待望の新人が2月に入社、マンパワー強化に磨きをかけていくことになる。
 国内では、コロナ禍での活動で、未だに油断はできないものの、ディーラーとの同行PRの機会が増え、国内展示会でも、機械要素技術展や地域密着型のディーラー主催の展示会にも積極的に関われるようになってきた。 
 「超硬樹脂用リーマなど、新製品の、膝を交えた、突っ込んだやり取りもできるようになってきた。ようやく、リアルな拡販のタイミングが到来したと思う」。
 2022年度は、ピークだった2018年度にどれだけ迫れるか、JIMTOF開催も見据え、楽しみになってきた。

名古屋の機械要素技術展で超硬樹脂用リーマをアピール
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