切削専門問屋「サカイ」との取引スタート。3月末から順次、納入へ。今後、講習会などを実施、相互の理解深める場にも

株式会社 田野井製作所

株式会社 田野井製作所

田野井社長

  •  新しい期に入り、田野井製作所の田野井優美社長を訪問。前期の状況をヒアリングする一方、今期の主だった活動内容に触れてもらった。

 

 

  •  近年では最もいい増収増益‐と前期の成績を語る田野井社長だが、その理由について「量的拡大を伴ったリピートオーダーが大きく寄与している。商材的には、売れ筋の『Tシリーズ』ほか、付加価値の高いゼロチップタップ、その標準化が代理店の在庫量拡大と相まって、受注が勢いを増してきた」と総括する。
  •  内需にベースを置きつつも、欧州、アジアなど、海外でも少しずつ伸長している。
  •  「流通でのニュースになるが、切削専門問屋のサカイさんとも代理店契約を交わし、3月末から、少しずつ、納入がスタートした。今後、講習会などを開催して、ともに認識を深めていく機会を持っていきたい」と期待をかける。
  •  受注の拡大は、作りこみへと課題を投げかける。田野井製作所も例外ではない。
  •  「注残の解消を目指し、生産体制の見直しプロジェクトを発足させた。無駄の排除等も突き詰めていく。専用機やブランクの加工設備などへの投資にも、さらに配慮していく考え」と言う。
  •  さらに原材料価格の高騰への対応も、無視できないだろう。
  •  「今期、展示会では初出展となる独・AMB、JIMTОFへの出展を計画している。付加価値商品を中心に展示していくが、両展示会ともにアピールで注力していきたいのが、昨年、リリースしたダブルタフレット。今後、日本市場への拡販の目玉商品に位置付けている。また、欧州市場では速さが重要視される、そのニーズに応えていきたい」。
  •  他の新商品では、田野井社長から言及されたのは、前回のJIMTОFで披露されたCFRP加工用に提案されている「スカットドリル」。その可能性を顧客とともに更に追求していくようだ。