シーケィケーが売り上げ、利益ともに過去最高レベル達成。山口工場は改革元年

CKK株式会社

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大連から約60人が日本本社見学ツアー

 

  •  8月決算のシーケィケーを訪問し、澤田秀司社長に国内本社の成果や関連する山口工場、沖縄工場の動きをはじめ、将来を見据えた新たな取り組みほか中国やタイの現状等、トータルにヒアリングを行った。

 

 

  •  市況が落ち込んでいるからこそ、チャンスと捉える。
  •  「景気がいい時以上に、ユーザーは、加工効率をいかに上げていくかに腐心する。たとえば、ドリルの溝を短くして送りを上げるとか、当社の柔軟な設計対応や工程短縮を図る複合工具の提案など、小回りの利く利点を発揮させることができる。ピンポイントで攻めることで、当社の営業~設計~製造~検査~出荷という一貫体制が活かせる」。
  • 事実、今年に入り、工具メーカー各社は、受注の落ち込みを経験しているものの、国内のシーケィケーの8月決算は過去最高の売り上げを記録し、利益も過去最高レベルを達成した。
  • 「無人運転や機械稼働率アップが利益面で寄与した。生産性向上を図るために、計画生産と受注連動生産を上手くコントロールし平準化に気を配った」そうだ。
  •  山口工場から量産モノを移行させている沖縄工場は3期目に入った。
  • 「製造に特化し、2年近くフル生産が続く。段研含め、すべてロロマティックで対応している」。
  • その一方で、山口工場は「今期から『改革』を旗頭に、開発と再研磨の強化に乗り出す。設備の老朽化対応、ヒトの教育を本格化させていく」。
  • 景気が思わしくないと言う点で、中国の状況はどうか。
  • 「この2年間の下がり方は半端ではなかったが、澤田工具と言う販社を立ち上げ、製造から独立して新規ユーザー獲得で成果上げることができた結果、製販合わせると横ばいをキープ。製造会社である『秀凱』での日本式管理から中国式管理への転換も、利益改善に結実しつつある」。
  •  取材に訪問したその日には、大連のメンバー約60人が大挙して「日本本社見学ツアー」に参加した。
  •  「日本人の仕事への取り組み方や、観光では日本の文化に触れてもらうことで、士気を上げてもらいたいと思っている。中国・大連開発区の仕事が3割ダウンしている現状を彼らは知っているだけに、このツアーの意義を感じ取っていると思っている」。
  •  タイでは、再研磨事業が30%以上増加し、販売部門の落ち込みを補完している。
  • 「再研磨の伸びは目標通り。貿易商社としての販売実績は落ちているものの、テスト案件は増え始め、客層にも広がりが出てきた。大連工場と連携したコストパフォーマンス追求にも抜かりはない」。
  •  以上、国内、中国、そしてタイの状況を素描した。だが、新たな話題性という点で、是非とも取り上げたいトピックスがある。
  •  本紙4月号で触れた、航空機メーカー、地元の大学との「サポイン事業」で追求してきた刃先の超鋭利化技術と工具材料の組織の組み換え。
  •  前者は「100分の5ミクロンレベルが可能」になり「従来の切削工具と違い、加工面が研磨後のような、きれいな状態を創出」し、後者は「レーザーを使って材料の組成を均一化し、結果、対象となる金属の硬度が従来の3倍程度に高めることに成功。加工歪みや金属疲労の解消にも役立てられるなど、工具以外の分野でも、応用が利く」と言う。
  •  さらに共同研究の所産である「刃先部チップの加工」。今後は、チップ製造装置を開発し、量産に乗り出す意向のようだ。
  •  「年内をめどに名古屋工業大学内に研究所を設けていく。開発へのスピードアップを図るのが狙いだ」。
  •  最後となるのが更なる海外展開で、ベトナム(ハノイ)進出の準備中という、ニュースになる。
  •  「貿易商社と再研磨を一部手掛けていく。既存顧客のフォローであり、当面はタイからフォローしていくが、現在、本社で採用したベトナム人の研修を行っている。絵を描いていくのは、それからになるだろう」。