際立つロロマティック受注 -YKT来年からリニアモータ駆動仕様の630XSが629XSに代わり登場

YKT株式会社

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柳営業本部長

 

  •  YKTのJIMTOFブースに柳営業本部長を訪ね、ロロマティックを中心に市況動向のヒアリングを行った。

 

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  •  「日本の高い需要を見越して納期を4カ月~5カ月に設定するロロマティックの徹底した対応力が、我々の販売強化に大きく貢献している。」と柳本部長は語る。
  •  現場の生産能力増強を中心に、マルチオーダーもあり「11月中に来年9月までの『需要総数』を打診する必要はあるものの、特に大手企業の『計画』が大筋で提示されている。今日までの受注と直近案件を見ると、2018年1月から来年の3月までの間に、100台以上の機械が現場に据えられる」と予測する。
  •  納入先はほとんど国内だが、タイ、インドネシアといった南アジア、そして中国(日系企業のみ)をも網羅する。
  •  「売れ筋の629XSは、ボールスクリュー仕様からリニアモータ駆動へと変わり、来年は630XSという機種に移行し、さらにブラッシュアップさせていく考え」と言う。
  •  3月の独・グラインドテックで披露され、日本では今回のJIMTOFが初披露となったシャンク径32ミリまで対応する「830XW」は既に受注されている。
  •  「JIMTOF以降、積極的な拡販活動に入っていきたい」意欲十分。
  •  「段研の需要も引き続き高く、NP5、そして、切削工具ブランク研削仕様のコストパフォーマンスモデルのNP3+を日本初公開し、多くの反響を呼ぶ一方、ダイヤモンド加工のレーザパラメータ内蔵のダイヤモンド工具レーザ加工機LaserSmart501の受注決定」など、ロロマティック各製品への評価の高さが、リピーター、新規の顧客を生んでいる。
  •  YKTのもうひとつの柱であるQVI OGP社からは「シャフト部品の計測に特化した」TurnCheckが話題を提供。
  •  「ワンチャックの全自動光学測定機。製造への迅速なフィードバックで不良品の低減に寄与していく」。
  •  高速スキャンで径や長さ、角度を測定し、DXFデータによる事前のプログラム作成も可能。振動や温度変化の大きい現場でも安定した精度がキープされると言う。
  •  このほか、ドリルやエンドミルにRを付けたり、面粗度アップに貢献するスイスのマグネットフィニッシュ、精密電解加工機の仏・ペムテックなどをアピールした。ぺムテックは焼入れ鋼、チタン合金、ニッケル基超合金を電極消耗無く、高速加工する技術で注目を集めた。
  •  「具体的案件が豊富にあり、成果の多い展示会となった。2019年を展望する際、アメリカの動向が気になるが、景気の良さは継続すると見ている。特に国内は当面、順調に推移して行くと思う」と結んだ。

 

OGPのシャフト部品専用の光学測定機

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