三興製作所でトップ交代。山田工場長が社長に昇格(5月18日付)。「新製品のリリースはもちろん、特殊受注体制強化に努める」

5月に工場長から昇格、トップに就任した山田社長
アグレッシブさが、山田社長を印象付ける特徴のひとつだろう。若さとも関係していようが、年齢は40歳になったばかり。
「18歳で入社し、社長を拝命する工場長までの20年以上は、製造現場に身を置いていた。エンド刃を付ける工程からスタートし、専用機や汎用機を駆使しながら、特殊な刃形状づくりにも従事していた。専用機からの移行に伴い、工具研削盤のNC化に対して、多品種少量生産を視野に捉えつつ、シミュレーションソフトを活用した生産体制を構築、機械に備わる性能のフル活用に配慮していくようにもなっていった」と現場に即して、自らの経歴を重ね合う。
社長就任は5月18日付。主要代理店での挨拶では新製品のリリースを強調したと言う。
ところで、業績に関連するが、社長就任後の幸先として、現状はどうか。
「会社全体の士気が上がり、いいスタートを切っている。熱処理が自前で行えるハイス主体のエンドミルメーカーとして、新製品の連打はもちろん、受注体制の構築を図るための短納期化に着手。内製化をはじめ、加工条件の最適化を強化し、工程が多く、時間のかかるハイス製品の太径や受注生産品で差別化を行い、弊社の強みを発揮できればと思っている」。
製造、営業、総務などの管理部門を合わせて45人体制で、平均年齢は45歳。
「2027年3月には、創業90周年の節目を迎える。すでに2年を切っているが、社として、新たな飛翔を勝ち取っていく上で、どのように社員相互のベクトル合わせを展開していけばいいのか。試行錯誤しながら追求していきたい」。
山田社長は、地元の太田市出身。父親は金型メーカーの工場長を長年務めていたそうで「弊社のユーザーでもあった」。