軟質ゴムに特化した三洋工具の超硬エンドミル、VMQE。左ネジレ3枚刃構造の5月リリースの新製品。

三洋工具株式会社

三洋工具株式会社

取材に対応してくれた岡村さん

5月にリリースされた、軟質ゴムの高精度加工に特化した三洋工具の超硬エンドミル「VMQE」が、この数カ月の間に実績を積み上げてきている。
 開発に当たった岡村シニアエキスパートは「大手を中心に反応が良く、テスト加工依頼が増えてくるなか、受注にも繋がってきた。また『より細かなものへの対応も!』といったサイズバリエーションの拡充を求める声も、すでに出てきている」との手応えを語る。
 軟質ゴムに類別されるのは、シリコンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴムなどで、従来の汎用エンドミルでは、ゴムの弾性により、寸法精度の確保が難しく、バリやムシレ、切りくずの巻き付きといった問題が発生していた。
 「弊社独自のニック付き左ネジレ3枚刃構造の採用で、バリの発生を抑え、滑らかで美しい切削面を実現した」ことで「後工程の手間を大幅に削減し、加工効率の向上に貢献していければ」とアピール。 関心を抱いた読者の方には、YouTubeでVMQEによるテスト加工の様子の確認を!
 「素材ごとに最適化刃形状により、安定した切削性能ばかりか、工具の長寿命化も達成しており、品質、作業性の両面で優れたパフォーマンスを発揮するかと思う」。
 VMQEのターゲットとなる分野は半導体、自動車部品、医療機器、工業部品など幅広い。ゴムの切削加工でお悩みの方は要チェックだろう。