注目したいブラザー工業のカスタマーサポート。内需拡大への対応で拠点新設、拡充、ショールーム開設も急ピッチ

石黒統括マネージャーは、コラボレーションパートナーとの連携を重視する
ブラザー工業のメカトロテックブースに石黒国内統括マネージャーを訪ね、カスタマーサポートに体現される「安心を買う」「顧客に寄り添う」実践的内容をはじめ、国内営業拠点の拡充や周辺機器メーカーとのコラボレーション、さらに省エネ、高生産性、多様な被削材への対応といった、SPEEDIOの備える魅力など、様々な角度からヒアリングを試みた。
客先での故障時には48時間以内の復旧に全力を挙げると言う。
「コンタクトセンタ―修理お問合せ」に接続率97%以上(2025年3月現在)を実現。SPEEDIO 24 Connectによる平日・夜間も昼間と変わらない電話対応によるサポートを提供している。夜間の予期せぬトラブルでも、弊社のベテラン技術者が内容を吟味し、初期診断を下し、交換部品を特定。朝一のエアー便手配も可能となり、ダウンタイムの大幅低減に寄与していく」ばかりか「SPEEDIOに遠隔サポートキットを取り付けて頂くことで、ネットワークを経由して『すぐにつながり診断』『いつでも異常を監視』『気になる変化を分析』できるサービスをご提供させて頂いている」。
工作機械は販売後のフォローが何よりも大切だが、ブラザー工業では、立ち上げから稼働、日々の点検、さらには技術交流会の開催、修理・復旧といった、あらゆる面で顧客にとって「安心が買える」選択肢が豊富に用意されている。
メモリアルとなるが、ブラザ―工業がNC装置付きマシニングセンターをリリースして、今年で40周年を迎えた。ブラザー工業は数値制御(NC)工作機械の累計生産台数が、25年度7月に20万台に達した。
工作機械の歴史はミシン部品の内製用として開発したのが始まりとなり、外販は61年の教育用小型旋盤の発売からスタートした。
その後、85年にはコンピューターNC搭載のタッピングセンターとして1号機を投入され、2013年にマシニング規格を取得して、ブランド名としてSPEEDIOとしてマシニングセンターを導入。
そして現在、SPEEDIOの主力は小型MCで全7シリーズ21機種を展開する。
「稼働台数の詳細は申し上げられないが、相当な数の機械が、世界中の現場でご使用頂いており、困りごとへの対処については、弊社も少なからぬ実績を積み上げてきた」経験を踏まえながら「内需が上がってきている現状に対し、営業拠点の新設・拡充ショールームの開設などを通じて、更なる顧客満足度を上げていきたいと考えている」。
10月には金沢に拠点を新設、12月には群馬・高崎への拠点の移設・拡充、同じく12月には東京・両国にあるショールームの改修が完了、そして来年3月には長野・茅野市にショールームを開設する計画がある。
「お客様の身近に技術提案、サービス対応をさせて頂く体制整備をしっかり構築させて頂くことで、弊社SPEEDIOへの理解を賜り、お客様のニーズに応じた機種選定、ソリューション提案を強化するため、劇的に機能アップしているSPEEDIOの加工能力をしっかり見極めて頂くため、鉄やステンレスなどの、重切削の領域における高生産性、多彩な加工、省エネ性能の高さなどを体感いただければと思う」。
12月3日から開催される2025国際ロボット展に、ソリューションパートナーでもある長野の三和ロボティクスと共同出展を決めた。
「自動化・工程集約ニーズに関連した引き合いが増えている傾向を考慮し、弊社も初出展を決めた。是非ともお立ち寄り頂き、自動化、省人化、高能率化等について意見交換ができればと思う」と石黒統括マネージャーは結んだ。

メカトロテックではブース内のデモ加工に多くの来場者が見入っていた