単結晶ダイヤモンド工具市場をいかに広めるか❗️芝浦機械東陽IDTがフォーラム開催

芝浦機械株式会社

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OSG石川会長

昨年12月に、芝浦機械とオーエスジーダイヤモンドツール(ODT)で共催された「Diamond Cutting Forum」。前号で概要に触れたが、現在、50億円規模と言われる単結晶ダイヤモンド工具市場をいかに広めていくか。特定の企業内に留まらないばかりか、産学の連携をも追求しつつ、新たな市場を形成し、日本全体を活性化させてく狙いがあった。


 冒頭の挨拶で石川OSG会長は「弊社のダイヤモンド工具グループには、コンツール、マイクロダイヤモンドと統合したODT、そしてノダプレシジョンを擁しており、この分野の市場拡大に向け、ミーリンング分野への、単結晶ダイヤモンド工具を活かす方法を模索していく機会として、今回のフォーラムを位置付けている」と語る一方、稲津芝浦機械工作機械営業部長は「単結晶ダイヤモンドが使われ始めたのは、1970年代。工作機械の要素技術としては、エアスピンドルとの組み合わせでスタートした」との歴史的経緯に言及した。
 基調講演では社本名古屋大学教授、閻慶應義塾大学教授が登壇。
 社本教授はダイヤモンド工具による金型鋼の鏡面/微細切削に関する研究紹介と将来展望にフォーカス。
 「金型の空洞化を言われるが、数量ベースでは下がっているものの、生産金額はむしろ上昇傾向にある」と指摘しつつ「高機能化が追求される中で、精密化、大型化が進んでる」とコメント。
 そのうえで、金型鋼のダイヤモンド切削の困難さへの対応として、化合物レス窒化による超精密切削の実現、金型鋼の鏡面実現に向けた超音波楕円振動切削などを紹介した。
 一方、閻教授は、微細・超精密加工におけるイノベーションとダイヤモンド工具の展望に言及。
 「自由曲面光学部品や微細3次元構造表面に代表される、高付加価値製品への超精密加工技術に注目が集まっている」なかで、単結晶ダイヤモンド工具を用いたミーリング加工をはじめ、高速工具サーボによる自由曲面切削の提案、形状精度に大きな影響を与える(ダイヤモンド工具)輪郭の機上計測、ダイヤモンド工具の切れ刃処理などを概説した。
 パネルディスカッションは、社本教授、閻教授に、芝浦機械、ODT、さらに有力ユーザーも参加。ニッチからボリュームゾーンへの移行、20ナノ、30ナノレベルの標榜、アプリケーションとしてのレンズ金型等を俎上に挙げ「今後の10年で、表面加工がもっと気楽にできるような状況がつくり出せれば」といった期待が込められた。
 「そのためにも産学連携のブレークスルー=共創が大切になってくる」と総括。
 フォーラム終了後は芝浦機械・ナノ制御マシン「UVM」シリーズとODT各種製品による実演加工を実施。参加企業名を刻印したカップ意匠加工をはじめ、PESレンズ、レンズアイ、高気密シール面の各種加工が披露された。


工場見学の様子


基調講演_社本教授