DMG森決算発表。立形マシニングセンタ「CMX Vシリーズ」好評(森社長)
「今年から来年にかけて『CMX Vシリーズ』を 伸ばしていきたい」(森社長)
- DMG森精機の平成28年12月期決算によると、売上高3766億円、営業利益19億円、税引前当期損失10億円、親会社の所有者に帰属する当期損失78億円となった(※利益には重複資産の整理やノンコアビジネスからの撤退に伴う一時費用(143億円)と投資有価証券売却益(33億円)を合わせた約110億円の損失を含む)。
- 同社は、2009年のAG社との協業提携から、2016年に完全経営統合を行う過程において事業及び資産の見直しを行い、重複資産の整理やノンコアビジネスからの撤退に伴う一時費用を当期に計上。その結果、投資有価証券売却益を含めた一過性の利益及び損失を除いた営業利益は130億円となった。
- ノンコアビジネスの撤退としては、工場の統合、DIXI生産終了、TOBLERの事業売却、エネルギー事業売却などがあり、これにより2017年は100億円の効果を見込んでいる(米国グループ会社黒字化を含む)。
- 2017年の需要概況によると、地域別では、日本は昨年に比べやや高くなり、欧州・北米は高い状態が継続。南米は最悪の環境から脱しつつあり、中国は高まる傾向、アジアは厳しい状況が続く。また、業種別では、自動車・航空機・一般産業機械は高い状態が継続し、医療は非常に高いまま推移。金型・エネルギー・建機は高まる傾向にあり、エレクトロニクスは非常に高くなると予測した。
- 機種別の受注動向を見ると、5軸加工機33%、横形マシニングセンタ11%、複合ターニングセンタ25%、立形マシニングセンタ・ターニングセンタ26%となった。このうち、昨年のJIMTOFで日本初公開した立形マシニングセンタ「CMX Vシリーズ」が第4四半期の受注の70%を占めた。
- 「大変ご好評を頂いている」と語る森社長。多彩なオプションによって、「直ちに立ち上がる状態にしてお届けする」戦略が奏功したそうだ。
- 2017年主要展示会として、4月CIMT(中国)、9月EMO(ドイツ)といった大規模な展示会から、オープンハウス(5月米国、6月伊賀)を予定している。
- 平成29年12月期の連結業績予想は、売上高3800億円、営業利益220億円、親会社の所有者に帰属する当期利益110億円とした。